PHEVで磨かれた走りと広がるアウトドア遊びの可能性|三菱 エクリプス クロス PHEV 試乗レポート【PR】(2/3)
- 筆者: 山田 弘樹
- カメラマン:佐藤 正巳
EVモードで朝の街中をスムーズに走り抜ける
さてスターターボタンを押して出発だ。
といってもこのエクリプス クロス PHEV、充電状況が整っていればエンジンのクランキングなしに発進することができる。早朝の都内を音もなく動き出し、微少なアクセル操作にも必要なトルクを必要なだけリニアに立ち上げる。こうした唐突さのない操作性は高いアイポイントと共に、狭い路地での運転しやすさにつながる。だから今回は出だしから、非常に心地良いスタートを切ることができた。
パワートレインは2.4リッターの直列4気筒自然吸気エンジン(128PS/199Nm)に前後のモーター(82PS/137Nm、95PS/195Nm)を組み合わせた、アウトランダーと基本的に同じシステムだ。
13.8kWhのリチウムイオンバッテリーがもたらす純EV走行の航続距離は、アウトランダーの57.6km(WLTC)とほぼ同等の57.3km(WLTCモード)。急速充電では約25分で80%の充電が可能であり、普通充電(200V)でも約4.5時間で満充電となる。
その走りは通常モードでもモーター駆動を主体としており、アクセルをグッと踏み込まない限りエンジンは発電機としてその役目を演じる。その際エンジンの作動音は遮音性の高さと共に静かに抑えられているから、通常走行でもその存在を大きく意識させられることはない。
高速ではハイブリッドモードで流れをリードする
高速巡航では、こうしたモーターライドの心地良さに加えて、クルマそのものの質感もより鮮明に味わうことができた。まず嬉しいのは電動パワステ(EPS)の操舵フィールが良いことで、直進ではこれが安定性を高く保ち、カーブではしっとりとした抵抗感をもってタイヤの接地状況をドライバーに伝えてくれる。今回はアウトランダーとも乗り比べたが、この部分はEPSにPHEV専用のアップデートが施されたエクリプス クロス PHEVに軍配が上がった。
またアクセルをグーッと踏み込んで行ったときのリニアな反応、その加速を維持するためにエンジンも動力側に加わったときの伸びやかさは実に気持ちが良い。ここにはモーターのトルク特性はもちろん、4輪駆動による後輪からの押し上げも効いているはずである。
ちなみに走行モードがノーマルの状態では、アクセルを全開にしてもエクリプス クロス PHEVはカタパルトダッシュを決めない。これにはもちろんバッテリーの容量も関係しているはずだが、敢えての躾け(しつけ)であると思う。モーター駆動というとどうしても瞬発的なロケット加速を期待しがちだが、日常の領域ではこうした滑らかな加速を表現する方がずっと知的だ。もちろんそうした期待は、TARMACモードに入れることで得られるわけで、このオンとオフの使い分けこそが大人である。
対してアウトランダーは、前述の通り操舵感がやや軽めなものの、全体的にもゆったりとした乗り味だからその調和は意外と取れており、走らせるとゆったり心地良い。2012年の登場から実に9年もの歳月を生き抜いたボディはしかし、工業用接着剤の投入やPHEVの低重心さによって古さを感じさせず、ソフトタッチな足まわりと静かなパワートレインのハーモニーは、相対比だが北米的な大らかさがある。エクリプス クロスがスペシャリティSUVなら、アウトランダーはGT的である。
必要な情報を表示しつつ運転を邪魔しないインテリア
インテリアはフェイシアの造形がクリーンかつ立体的。メーターナセルの凝った作りやシルバートリムが黒基調のトーンを引き締めており、これにレザートリムでも与えたら、かなりのエクスクルーシヴ感が出せそうだ。ただインフォテインメントという点では、ややコンサバティブ。それでもエクリプス クロスは旧モデルよりもセンターディスプレイを1インチ拡大した8インチとして、後述するS-AWC機能や回生状況などを伝えてくれる。その先進技術力をもっと伝えるなら、メータークラスター内もフル液晶化させて、どんどんデジタル化を推進した方が三菱らしいと思う。もっともそれは、次期アウトランダーからの世代が担うことなのだろう。
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