メルセデス・ベンツ E320 CDI ステーションワゴン アヴァンギャルド 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田 淳
2008モデルE320ステーションワゴン CDIに乗った
1999年、石原都知事がススの入ったペットボトルを振ってからというもの、日本ではすっかり「ディーゼルは悪者」というイメージが定着してしまった。ところが21世紀に入った頃から、自動車誌では「欧州のディーゼルはエコかつクリーン云々」とホメちぎり始めた。
日本市場では、乗用車はおろかSUVすらディーゼルエンジン搭載車がほぼ消滅していた中で、最新ディーゼルの優位性を証明すべく、メルセデスが黒船となって立ち上がった。 2006年8月、320CDIアバンギャルド(以下「320CDI」)国内発売。ガソリンエンジンでいう5Lクラスに匹敵するすぐれた加速性能と、2Lクラスなみの燃費を誇り、黒煙を出さず、有害物質を低減するなど、エコを高らかに謳ったモデルだ。
ところが、これにはちょっとした事情がある。当初導入された同モデルは、ユーロ4という基準をクリアしているにすぎず、日本の規制でいうと平成14年規制を満たしているものの、「新長期(平成17年)規制」には適合しておらず、あくまで輸入車の特例措置を利用して日本に導入されたものだった。やがて新長期規制に適合したモデルが出てくるだろうと思っていたら、2007年12月に発売された2008年モデルで、新長期規制への適合が図られた。
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