メルセデス・ベンツ E320 CDI ステーションワゴン アヴァンギャルド 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田 淳
メルセデスが“ポスト新長期規制”をクリアする日
価格はE350に比べても高く、経済性のみに着目して燃料代でモトを取ろうと思うと、けっこうな距離を走らなければならない計算となり、それを理由に320CDIを選ぶのはナンセンス。むしろ、豊かなトルクがもたらすドライバビリティや、あえて320CDIを選ぶことのインテリジェンスに魅力を感じるのであれば選ぶべきモデルだろう。
現時点で、320CDIは、日本で販売されている唯一のディーゼルエンジンを搭載する乗用車だ。ところが、2009年秋より、日本では「ポスト新長期規制」と呼ばれる排出ガス規制が施行される予定で、320CDIは、これには適合していない。
しかし、メルセデスでは、「BlueTec(ブルーテック)」と呼ばれる次世代クリーンディーゼル搭載車を、すでに欧米市場に投入している。尿素SCR還元システムを併用し、NOxの排出量をより低減したシステムも、すでに実用化している。これらにより、メルセデスのディーゼルが、世界最高水準の厳しさといわれるポスト新長期規制をクリアするまで、もう一歩のところまできているのは間違いない。
近い将来、さらに進化した320CDIが日本にも導入されることに期待したい。
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