マツダ CX-3 2018年大幅改良モデル 試乗│ディーゼル1.8L化で実用燃費向上、デザインもさらに存在感が増した

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マツダのコンパクトクロスオーバーSUVであるCX-3が初の大幅改良

「ショールームに並ぶクルマは、最新の技術を共用し、ペース良く魅力的な商品を展開していきたい」

そんな戦略のもと、一般的な自動車メーカーの年次改良を上回るペースで商品改良の手を緩めないマツダ。中でも、2015年にデビューしたコンパクトクロスオーバーSUVのCX-3は、発売からわずか3年3ヶ月の間に4度目の商品改良が行う気合いの入れようだ。しかも、2018年5月にリリースされた商品は、初の大幅改良となり、進化のポイントは4つある。

1つめはデザインで、上質さと気品をプラスしたエクステリアとインテリアの質感の大幅進化。

2つめは、実用燃費にフォーカスしたガソリンエンジンとディーゼルエンジンの大幅改良。

3つめは走りの進化で、乗り心地面や静粛性の向上。

最後の4つめは、安全装備を充実させてきたこと。

ドライバーのうっかりミスによる事故のリスクを軽減、または予防効果が期待できる「サポカーSワイド」に相当する先進安全技術が標準装備。前走車または歩行者との衝突事故のリスクを軽減する「アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ」は、システムを高速処理化することで、夜間の歩行者検知機能を実現した。

また、CX-3としては、前走車との車間を維持して追従走行を行うレーダー・クルーズ・コントロールが停止と発進まで対応する全車速追従機能付きになったほか、車庫入れや狭い場所で重宝する360°ビューモニターが新採用されている。ハイエンドモデル同等の安心機能を充実させて来た点では、購入を検討していたユーザーにとっては背中を押される動機に繋がりそうだ。

>>大幅改良が施されたCX-3をさらにチェック(画像79枚)

より上質で、気品に満ちた存在感を手にした

数あるクロスオーバーモデルの中でも、美しいスタイリングがコダワリ層のハートを射止めてきたCX-3。今回の改良では、デビュー以来初めて、内外装のデザインに手が加えられ、より上質で、気品に満ちた存在感を手にしている印象だ。

フロントグリルは太さの異なる2本のフィンを組み合わせたものに変更。グリルからヘッドランプまでをクロームパーツが繋ぐ「シグネーチャーウィング」を際立たせた効果で、立体感な表情に。

また、クロームメッキのアンダーガーニッシュは水平基調のラインに変わり、ドアパネルの下部だけでなく、フロントバンパーにも追加された。コンパクトなボディを伸びやかな印象に見せている。キラリと輝く18インチのアルミホイールと相まって、シャープで洗練された印象に変貌した。

リアコンビネーションランプは円とループ上のバーを組み合わせた意匠となり、リアの印象を引き締めている。さらに、サイドウインドウを囲うようにブラックアウトしたピラーは、艶やかなブラック塗装で処理が行われた。

質感だけでなく、品格を高めたCX-3。中でも、ソウルレッドクリスタルメタリックをあしらった仕様は、ボディを照らす光が立体的な造形をひときわ強調して映り、辛口なイメージと共に情熱をみなぎらせている姿がカッコいい。

さらにハイセンスな仕立てぶりに磨きがかかったインテリア

フタを開けてみれば、レザーを用いた上質なインテリアが想像以上に人気を呼んだというCX-3。これまでの仕様についても、レザーシートはブラックのみならず、ホワイトを設定していたことなど、コンパクトモデルとは思えないハイセンスな仕立てぶりが魅力的に映っていた。

今回の大幅改良では、4パターンのカラーコーディネーションを設定。上級仕様のLパッケージはレザーシートの表皮がフルレザーシートに変更されているほか、ホワイトレザーの仕様はインパネのソフトパッドをスエード調のグレーのステッチ入りの人工皮革を用いてシックで都会的な雰囲気を演出するあたりもニクい演出だろう。

また、デザイナーたちの「Top of the CX-3を作ろう」という発想から生まれた「エクスルクーシブ モッズ」という特別仕様車が登場した。

高級ダーク塗装の18インチのアルミホイールや、しなやかな肌触りのナッパレザーを用いたディープレッド×ホワイトのアクセントを用いた最高にお洒落な組み合せ。

ガソリンまたはディーゼルエンジン、2WDまたはAWDそれぞれに選べるようになっており、車両価格が300万円程度に抑えられているのは、内容を考えるとお買い得に思えてくる。

要望に応え、細部の変更も怠らない

また、電動パーキングブレーキの採用に伴い、スペースに余裕が生まれたことで、センターコンソールの使い勝手が向上した。ナビやエンタメ系の操作を行うコマンダースイッチは小型化され、コーヒーからペットボトル、収納スペースとしてアレンジが可能なカップホルダーが採用されたほか、要望が多かったアームレストは前席、後席ともに追加され、移動中の疲労が軽減されそうだ。

実用面では、狭い道で走らせやすいコンパクトなボディサイズの中に、前後の座席に大人が座れるだけのスペースと荷室をバランスよく配分したパッケージになっている。

荷室は後席を使っている状態では、奥行きが浅く、深さも得られないため、決して広いとはいえないが、日常使いには必要十分。いざという時は6:4の分割可倒式の後席をアレンジして大きめの荷物を運ぶこともできる。

ガソリン、ディーゼル共にエンジンは実用燃費の向上を狙って進化

小回りが効くお洒落なクロスオーバーSUVとなれば、女性の心を捉えるだけでなく、小柄なサイズを生かした走りにも期待が高まるというものだ。

CX-3はこれまで、2リッターのガソリンエンジンと1.5リッターのディーゼルターボエンジンを設定していたが、今回の大幅改良における最も大きなトピックはディーゼルが1.8リッターに排気量がアップしたこと。2リッターのガソリン、1.8リッターのディーゼルはどちらも余裕の走りを与え、走り方や季節に影響されない実用燃費の向上を狙って進化させているという。

先ずは1.8リッターのディーゼルを搭載したXD LパッケージのAWD仕様に試乗。

1.8リッターは排気量アップと効率を高めた効果で高トルクが生まれている分、一般道、高速ともにアクセルペダルに軽く足を乗せておけば、必要な車速が得られていく印象だ。

従来の1.5リッターはディーゼルのわりに伸びやかに回転を高めながら、リズミカルな走りが楽しませてくれたが、1.8リッターは低回転で流せる分、実用燃費は着実に伸びていく。+300ccに圧倒的なパフォーマンスを期待すると、ちょっと狙いが違っているが、高速移動がラクにこなせて、安価な軽油で燃費も伸びるとなれば、ランニングコスト面のメリットは大きいだろう。

ディーゼルでも鼻先に重たさは感じず、カーブや交差点などを通過した時の車両全体のバランスもよい。排気量は増したが、クランクシャフトやコンロッド、ピストンなどの軽量化で1.5リッターと同等の重量にとどめたという。

後席は発売初期のモデルと比べて格段に突き上げが抑えられている

では、「燃費重視で走りは退屈なのか?」というと、そういうワケでもない。

今回のCX-3には、マツダの次世代車両構造技術「SKYACTIV-VIHICLE ARCHTETCTURE」の一部が採用された。

具体的には、快適性を左右するシート、縦バネを柔らかく、接地剛性を高めたCX-3専用開発のタイヤ、サスペンションなどをトータルで改良し、併せてGベクタリングコントロールの再チューニングを行うなど、最適化が行われている。

後席に人を乗せるクルマとして考えれば、路面側からの突き上げは発売初期のモデルと比べて格段に抑えられているし、ソフトでしなやかな乗り味は、ドライバーとしては、操縦性の良さという点でクルマと対話して走れる楽しみも得られているのは好感が持てる部分。

ただし、レスポンスのいい走りとか、俊敏性を求めるユーザーにとっては、物足りないと感じるかも知れない。

パネル、ガラス類に厚みをもたせ快適性が向上

快適性の向上も今回の改良の大きなテーマとされているが、ドアパネルが0.05mm外板の板圧をアップしていたり、リアドアのガラスを0.5mm厚くした効果で外部からの遮音性が高まっているが、後席に座ってみると、ハッチバックモデルにありがちな「こもり音」が聞こえにくい。

天井にあしらわれたヘッドライナーは2mm厚くなったそうだが、車内に反響する音が吸音されている効果もあるのだろう。知らず知らずの内に受けるストレスが低減されている配慮は有り難いものだ。前席にはCX-8に採用された高減衰ウレタンが採用されており、荒れた路面を通過しても、身体自体に振動が伝わりにくいのも嬉しい。

2リッターガソリンエンジンにはさらなるブラッシュアップを期待

走りの楽しさは、マツダのクルマとして重要な提供価値となるが、XDのLパッケージは、2WD、AWDともに快適性と操縦性、環境性能を両立させている点で好印象を得た。

ただし、2リッターのガソリンエンジンの仕様は、もう少しブラッシュアップして欲しいと思ったこともここに記しておきたい。

ガソリン仕様は20Sプロアクティブ S Packageに試乗した。

走り出しはディーゼルと比べて静かで、一旦加速してしまえば、わずか1000回転ちょっとで巡航できるゆとりの走りを与えてくれる。

ただ、ディーゼルがトルクにフォーカスされるぶん、ガソリンエンジンには軽快さやレスポンスを期待してしまうものだが、出足はディーゼルと同様にゆったりとした加速をみせ、そこに伸びやかさとか、リズミカルに走れるイメージを感じにくい。

小柄なボディをもつCX-3というキャラクターを踏まえれば、今後は、その身軽さを生かしたガソリンエンジンならではの爽快な走りを楽しませてくれる仕様の登場に期待したい。

これまでのマツダの走りを支持してきたファンの中には、そうした走りを求めている人たちも少なくないハズだ。

[レポート:藤島 知子/Photo:茂呂 幸正]

マツダ CX-3 主要諸元
グレード20S/

20S PROACTIVE/

20S PROACTIVE S Package/

20S L Package
20S

Exclusive Mods
XD/

XD PROACTIVE/

XD PROACTIVE S Package/

XD L Package
XD

Exclusive Mods
全長                    4,275mm
全幅                    1,765mm
全高                    1,550mm
ホイール
ベース
                    2,570mm
乗車定員                    5名
車両重量1,250kg
(FF・6EC-AT)

1,230kg
(FF・6MT)

1,330kg
(4WD・6EC-AT)
1,250kg
(FF・6EC-AT)

1,330kg
(4WD・6EC-AT)

1,300kg
(FF・6EC-AT)

1,270kg
(FF・6MT)

1,370kg
(4WD・6EC-AT)

1,340kg
(4WD・6MT)
1,330kg
(FF・6EC-AT)

1,370kg
(4WD・6EC-AT)
エンジン主要諸元
種類    水冷直列4気筒DOHC16バルブ  水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ
総排気量         1,997cc        1,756cc
内径×行程      83.5mm x 91.2mm      79.0mm x 89.6mm
最高出力    110kw (150PS)/6,000rpm    85kw (116PS)/4,000rpm
最大トルク    195N・m (19.9kgf・m)/2,800rpm  270N・m (27.5kgf・m)/1,600-2,600rpm
燃費
(WLTCモード)
16.0km/L
(FF・6EC-AT)

16.2km/L
(FF・6MT)

15.2km/L
(4WD・6EC-AT)
16.0km/L
(FF・6EC-AT)

15.2km/L
(4WD・6EC-AT)

20.0km/L
(FF・6EC-AT)

23.2km/L
(FF・6MT)

19.0km/L
(4WD・6EC-AT)

21.2km/L
(4WD・6MT)
20.0km/L
(FF・6EC-AT)

19.0km/L
(4WD・6EC-AT)

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マツダ/CX-3
マツダ CX-3カタログを見る
新車価格:
216.7万円315.2万円
中古価格:
109万円295万円
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藤島 知子
筆者藤島 知子

通称「藤トモ」。スーパー耐久のレースクイーンを経験後、軽自動車レースに参戦したことがきっかけで様々なレースに参戦。レースで培った技術と女性ならではの視点が魅力の女性モータージャーナリスト。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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