人気のフィットにSUVテイストを盛り込んだ「ホンダ フィットクロスター」【I Love コンパクトカー】(2/2)

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ノーマルタイプ、ハイブリッド共に優れた燃費性能を誇る

エンジンは直列4気筒1.3リッターのノーマルタイプと、1.5リッターをベースにしたe:HEV(ハイブリッド)がある。車両重量はノーマルエンジンでも2WDが1100kg、4WDは1180kgだから、登坂路ではパワー不足を感じやすい。街中なら不満はない。

e:HEVでは、通常はエンジンが発電機を作動させ、駆動はモーターが受け持つ。そのために加速は滑らかで静かだ。モーターは瞬時に高い出力を発揮できるので、追い越しなどでアクセルペダルを踏み増した時は、さらに力強く感じる。動力性能を一般的なエンジンに当てはめると、2リッタークラスに相当する。

そしてe:HEVでは、駆動をモーターに任せるので、エンジンは効率を追求できる。e:HEVを搭載するクロスターのWLTCモード燃費は27.2km/L(2WD)だ。ノーマルエンジンも19.4km/Lだから、優れた部類に入る。

SUVらしく快適な乗り心地

走行安定性は良好だ。ほかのグレードに比べると、ボディの傾き方が少し大きい印象を受けるが、不安を感じることはない。持ち味の範囲に収まる。

そして乗り心地はフィットの中で最良だ。ホイールサイズはネスやリュクスと同じ16インチだが、タイヤサイズが異なる。クロスターは185/60R15、ネスやリュクスは185/55R16だ。扁平率が60%のクロスターは空気の充填量も多く、乗り心地が快適になった。55%のネスやリュクスは、乗り心地が硬めな代わりに、操舵感が少し機敏になる。カーブを曲がる時のタイヤのヨジレも小さい。

指定空気圧も違う。クロスターは前輪が220kPa、後輪は210kPaだから適正だ。ほかのグレードには240kPa・230kPaもあり、路面の細かなデコボコを伝えやすい。クロスターは、サスペンションの設定、タイヤサイズ、指定空気圧の相乗効果で、乗り心地をSUVらしく快適に仕上げた。

ノーマルでもハイブリッドでも、どちらも買い得!

クロスターは価格も割安だ。ノーマルエンジンを搭載する2WDのクロスター(193万8200円)は、売れ筋のホーム(171万8200円)に比べて22万円高いが、16インチアルミホイール(ホームのオプション価格は6万6000円)、ホンダコネクト+ナビ装着用パッケージ+セキュリティアラーム(同4万9500円)がプラスされる。

この合計金額を22万円の価格差から差し引くと10万4500円だ。つまりホームに約10万円を加えると、外観がSUV風に変更されて最低地上高も高まる。クロスターの外観と機能に魅力を感じるユーザーにとっては買い得だろう。

e:HEVの価格はノーマルエンジンに比べて34万9800円高い。ノーマルエンジンも燃費が良いので、価格差を燃料代の差額で取り戻すには14~15万kmの走行を要するが、e:HEVは前述の通り動力性能も優れている。加速は滑らかでノイズは小さい。エンジンの選択は、両方を試乗して、走行性能や乗り心地の違いも確かめてから判断するのが良い。

さまざまな用途に対応し、安全装備・運転支援機能も充実

フィットクロスターは、実用的で割安なフィットをベースに開発したことで、買い得なSUVに仕上がった。立体駐車場を使えて車内は広いので、毎日の買い物から週末のファミリードライブまで、さまざまな用途に対応できる。また、設計が新しいため、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備も相応に充実しており、運転支援機能も備えられている。

[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:茂呂 幸正]

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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