お手頃ハイブリッドカー徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:茂呂幸正
本質はコンパクトカー
カタログ等で謳っている、「フィットのよさをそのままに、ハイブリッド化したかった。」というフレーズどおりのクルマ。
このクルマの本質は、あくまでコンパクトカーである点にある。フィットならではの、コンパクトな取り回しやすい車体に、広さと使い勝手を損なうことなく、そこにハイブリッドの魅力が加わった、というクルマである。
ベース車との価格差について、モトが取れるかを単純に計算すると、それは上手くないかもしれない。むしろ、ハイブリッド化によるメリットを理解した上で選択すべきだろう。 発売間もない受注状況では、ハイブリッドが7割という。
その高い比率からも、時代がこのクルマを求めていることがうかがえる。
そして、ホンダのグリーンマシーンの中でも、インサイトでは得られない利便性がある。このクルマがこれほど低価格で出来がよいと、インサイトの立場がなくなってしまうのではないかと心配になるほどだ。
完成度の高いクルマに成長
フィットハイブリッドが、ここまで低価格で実用性にも優れるとなると、インサイトの生きる道がどこにあるかが気がかりになる。
そこでインサイトは、上級路線に舵を切った。当初より指摘されていた乗り心地も改善された。
結果的に、インサイトというクルマの中では当初よりもとても完成度の高いクルマに成長したと思える。 しかし、これだけでは、フィットハイブリッドとの差別化は十分でない気もする。
価格に対して得られる価値の整合性も、少々バランスが取れていないように思える。 将来的には、できるだけ価格上昇を招くことなく、CR-Zのように1.5リッターエンジンを搭載するなど、明快な差別化が必要という気もする。
ただし、クルマ自体はフィットやプリウスを気にすることなく、単純にインサイト1台を見た場合に、従来よりも改善されたことは間違いない。
優れた燃費とブランド力
ホンダに比べるとシステムは大がかりで、価格もトヨタのハイブリッド車の中では安いが、ホンダ勢に比べるとだいぶ高い。
しかし、前記のとおり比較すると燃費性能ではかなり上回った。
そして、プリウスの強みというのは、もはやプリウスというカテゴリーをつくったがごときブランド力、プリウス=新しい乗り物という感覚にもあると思う。
ドライブフィールに関しては、改善の余地がないことはなく、次のステップに期待したいところではあるが、ひとまず燃費は十二分に期待に応えているといえるだろう。
ただし、いくら燃費がよかろうとも、相対的な経済性という点では、ホンダ勢に対し必ずしも上回るとはいえない。それはハイブリッドに対する、ホンダとトヨタそれぞれのメーカーの考え方とアプローチの違いが見えるところだが、本来は相当に特殊なクルマであるところを、あまり大きな違和感もなくまとめ上げているところにこそ、このクルマの凄さがあるのだと思う。
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