シボレー・ボルト、横浜で日本初公開!
- 筆者:
現在、パシフィコ横浜では「人とくるまのテクノロジー展2011」が開催中だ。
このイベントに出展中の、「GM」ことゼネラルモータースのブースを直撃取材。その内容とは、なんとあの世界中を驚愕させたEV「シボレー・ボルト」が、この場において日本初公開させるというものだ。
この「シボレー・ボルト」をまだ知らないという方の為に、まずは簡単にご紹介。
「シボレー・ボルト」とは、見た目は何の変哲もないセダンスタイルのEV。しかし内燃機関とリチウムイオンバッテリーという組み合わせから、云わばハイブリッドカーとも呼べる乗り物だ。
トヨタのプリウス同様、バッテリーパワーのみのEV走行と、ガソリンエンジン走行が可能だ。
しかし、ボルトの凄いところは、EV走行モードだけで40~80㎞走行が可能ということ。これはプリウス プラグイン ハイブリッドのEV走行可能距離の2倍から4倍の値だ。
おまけに1.4リッターエンジンが搭載されている為、電欠時でもガソリンを満タンにさえしておけば、これだけで553㎞の走行が可能だ。つまり両方を併用したエクステンテッド・レンジ走行モードならば610㎞の走行が可能なのだ。
シボレーはこのメカニズムを「E-REV」と呼び、すなわち「航続距離延長機能をもった電気自動車である」と説明している。
もちろん道路状況や天候によって走行可能距離というものは変わってくるだろうが、こういう考え方もあったのかと、正直感心させられるメカニズムだ。
このメカニズムにより、公共の充電インフラがなくても、自由に走行することが可能というわけだ。つまり、ここがボルトの凄いところなのだ。
本国アメリカでは、2010年12月にボルトを購入して以来、1度もガソリン補給をしていないという顧客事例も報告されており、ユーザーは平均してなんと1,600kmに一回のみ、ガソリン給油を行っているのだという。
GM広報部によれば、要するに日常は街中での利用が大半ということもあり、充電でパワーをきちんと補っているから可能なのだという。しかし、言い方を換えれば、アメリカという広大なフィールドでも、EV走行だけで日常移動は事足りてしまうということだ。
今回の取材で、ただ1点だけ残念なご報告。それは、このシボレー・ボルトは日本での発売は未定ということ。ではなぜお披露目したのかと疑問が沸く。
それは、今回の「人とくるまのテクノロジー展2011」と、本国GMが主催するボルトの日本での実証実験がタイミングよく重なったからだと、GMAJの石井澄人社長は説明する。
2010年末より本国アメリカで販売が開始されたボルトは、現時点で7州で販売されており、ゆくゆくは50州へ販売を拡大し、中国や欧州への販売計画もあるとしている。
ただ、日本だけ未だ販売計画は不明ということで、こういう点にも、次第に「日本はずし」の傾向を感じるのは私だけだろうか。
とりあえずは、日本での販売を期待しつつ、まずは画像ギャラリーでお楽しみください。
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