BMW 新型Z4 M40i試乗|その走りはチャラくない。BMWの基本を備えた優れたスポーツカー(4/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:佐藤 正巳
初代から継承されているZ4らしさとBMWらしさ
対してZ4はやっぱり、どこかこの先、延長上にM2が存在するのを自然と思わせるような、タイトなコーナリングを見据えたような締め気味のセットだ。
一般道ではさらにその印象が顕著で、先述の剛性感と相まって「ああ、スポーツカーだなぁ」とその締まったアシを、小さな段差ひとつ越えるたびに実感するほど。
文頭の“M”のワリには柔らかい、というのは、この「M40i」シリーズがほかの車種に展開されているものも含めて”Mパフォーマンス“という、Mの良さを日常的に味わえるようなポジショニングに位置づけられているから。
つまり、車内でホットコーヒーが飲めないほどにガッチガチではない。だけど、程よく締まって心地よくスポーティー。大きなRのカーブを曲がるときなんて、絶妙に操舵がキマるから、きっと爽快感を味わえるに違いない。スープラの3・0リッター直6ターボは直線番長かな、と思ったけれど、Z4のそれはむしろ、峠なんかでキャラが生きそうな気がした。ブレーキも立派なモノが入っているし!(ただしこのブレーキ、日常ではちょっとオーバースペックかも。かなりのフェザータッチで踏まないと、いきなりギュッと急激に効いてしまうから)
肝心の直6ターボエンジンの爽快感は言わずもがな。乗るたびに心動かされるのは、アクセルペダルの踏力に対し、打てば響くように反応するレスポンスの良さだ。Z4はボディーが小さい分(ほんとうにショートホイールベースのその姿は、思った以上に小柄!)、このエンジンのパワーを存分に享受できることこそ醍醐味だろう。1600rpmと低いところからトルクが生まれるから、一般道でも充分に直6ターボを楽しんで貰えると想う。
なにより、刷新されても新型もやっぱりZ4だったというか、きっちり初代からの性格をフィーリングとしてきちんと継承している、味として残している、というのが、BMWらしさだと感じた。
[執筆:今井 優杏/写真:佐藤正巳]
BMW 新型3シリーズ 主要スペック | ||
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Z4 M40i | Z4 sDrive20i M Sport | |
全長 | 4335mm | |
全幅 | 1865mm | |
全高 | 1305mm | |
ホイールベース | 2470mm | |
車両重量(車重) | 1570kg | 1490kg |
エンジン種類 | 直列6気筒DOHC | 直列4気筒DOHC |
駆動方式 | FR | |
排気量 | 2997cc | 1998cc |
エンジン最高出力 | 250kW(340PS)/5000rpm | 145kW(197PS)/4500rpm |
エンジン最大トルク | 500N・m(51.0kg・m)/1600~4500rpm | 320N・m(32.6kg・m)/1450~4200rpm |
燃料消費率WLTCモード | 12.2km/L | 12.6km/L |
トランスミッション | 8速スポーツAT | |
メーカー希望小売価格(消費税込) | 835万円 | 665万円 |
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