TVでクルマが買える!? 通販最大手”ショップチャンネル”で「BMW i3」を販売へ

  • 筆者: 中込 健太郎
  • カメラマン:中込 健太郎/ビー・エム・ダブリュー株式会社

何気なく観ているはずが、気付けばBMW i3が欲しくなっている?!

自宅でなにかをしながら、テレビを”ながら視聴”しているとき、通販番組をつけていることがある。ドラマではストーリーが、スポーツ中継ではゲームの行方が気になって仕方ない。音楽番組でも気分転換にはなるが気はどうしても散ってしまうもの。語弊を恐れず正直に告白してしまえば、そんな時にもBGM的に流せてよいのがTV通販番組だ。

しかし、当てが外れて、思わず観入ってしまうような商品が登場することがある。「確かにそれ、今まで不便だった!」ということに細かく対応してくれていて、その上に魅力的なプライシングが掲げられていたりすると、気付けば手を止めてしっかりTVへ目を向けてしまう。ふと「出会って」しまい、自宅に居ながらにして購入してしまうことも少なくない。

こうして僕らをいつもとりこにする通販専門番組の中でもトップランナー的存在なのが、テレビショッピングを専門に手掛ける「ショップチャンネル」だ。24時間365日台本なしの生放送で常に魅力的な商品ばかりを紹介し販売し続けているから、皆さんもご覧になったことがあるだろう。

そんなショップチャンネルでこのほど、新車の「BMW i3」を扱うという。通販で新車を扱うというのはかなり異例のこと。放送に先駆け記者発表が行われたので、販売の概要や狙いについてショップチャネルやBMWの担当者にお話を伺った。

航続距離は390km!BMW i3は真の次世代自動車

今回、2018年11月24日午前10時から、ショップチャンネルに登場するのは、BMWの電気自動車「i3 Atelier レンジ・エクステンダー装備車」である。

BMW i3は量産車として初めてカーボンファイバー強化樹脂を基本骨格に採用。再生可能エネルギーを用いて製造され、EVとして充電されたバッテリーだけでもカタログ値で390kmと十分な航続距離を備える。

さらに647ccの発電用エンジンも併せ持つレンジ・エクステンダー仕様とすることで、ガソリン満タンで121kmの航続距離が延長され、現在のインフラ環境におけるユーザビリティが向上する。

また、製造過程からサステナブルであるばかりか、一般的に高価なスーパーカーに使われるカーボンファイバー製の骨格を採用し、軽量でありながら高いボディ剛性を実現させた。

BMW i3は、高剛性ボディの生み出す卓越した乗り心地や、使い勝手、個性を併せ持つ、真の次世代自動車ということができる1台である。

気になるオファー内容は放送を観てのお楽しみ

テレビショッピングでクルマを販売するという、なかなか前例のない今回の試みに供されるクルマとして、BMW i3はなんら不足のない一台であることには間違いない。しかし今回の会見では、「商材」である車種と基本的なグレード以外、どのような仕様、装備で、最終的な価格はいくらになるかなど、多くは「11月24日の放送をぜひご覧いただきたい」と報道関係者にも明かされなかった。

ショップチャンネルは、購買力のある多くの女性が中心に視聴・利用している。そのため、パーキングアシストや、被害軽減ブレーキ、リアビューカメラなど、どちらかというと運転が不慣れであまり自信が持てないという女性ユーザーに人気の高い装備は、今回の販売車両では全てそろえた条件で紹介したいという。また、放送時点でのもっとも魅力的なオファーと同等かそれ以上の条件はご提示できる予定という点だけは発表された。当日の放送を大いに期待したいところだ。

大切にしているのは”語るべきストーリーはあるか”

通常の事前発表会では、いわゆる「エンバーゴ」という情報公開日が設定されるが、今回は「テレビ生放送」の予告という発表内容のみが行われた。

事前に放送する事実だけは告知するが、内容については明かせないという「ショップチャンネルのやり方」へのこだわりと、そもそもそうしたところにまで共感してBMWも新しいクルマの売り方への取り組みをしているという「温度感」が伝わってきた。

ショップチャンネルはテレビ通販なので、番組表は存在するものの、カタログは存在しない。番組表ではいつ何が紹介するか、日時と商品の概要は掲載されているが、「売らんが為」のリスト、すなわち詳細仕様や金額が載っているカタログの類については、彼らが商売上大切にしている部分では必要としない。

「むしろ、買う気もなくふと付けたらショップチャンネルで商品を紹介して、観ている中で興味を持ち、共感し、共鳴して感動する。そして、納得したものをご購入いただく。そんなお買い物をしていただいたらとても素敵なことなのではないでしょうか。

一般的にバイヤーの役割というと、明らかに売れるものを他社よりも大量に安価に仕入れるのが正であり、評価される点かもしれません。しかし私たちの場合、その主人公(すなわち紹介する商品)に1時間語るべきストーリーはあるか? というものを見つけられるかを大切にしているのです。」

ショップチャンネルを運営するジュピターショップチャンネル株式会社の担当者はこう話していた。

若者のクルマ離れとは無縁!? ショップチャンネルも太鼓判の「BMW i3」

昨今、”若者を中心とした「クルマ離れ」”という言葉をよく耳にするが、実態を忠実に表している言葉とは言い難いようにも感じる。なぜなら、かなり積極的にモビリティーを考える若きビジネスリーダーや、年配のクルマ好き世代からも一目置かれるような愛車の楽しみ方を満喫している新米ユーザーも多数いるからだ。

ただいっぽうで昨今のクルマの中には、まさにショップチャンネルが言うところの”語るべきストーリー”が不足している商品が含まれていて、そのために”クルマ(への興味)離れ”が起こる一因があるのではないだろうか…ショップチャンネルの商品選びに対する真摯な姿勢をみせて頂き、ふとそんなことを想ったのであった。

そしてBMW i3は、まさに通販番組最大手が認める”語るべきストーリー”のあるクルマだという太鼓判が押されたことになる。

”駆け抜ける歓び”と”心躍る瞬間”の共鳴

今回の取り組みでは、ショップチャンネルがいかに消費者、すなわち視聴者から共感を得られるかの前に、まずショップチャンネルとBMWの響鳴があったという。

「ショップチャンネルさまが大切にされている”心躍る瞬間”は、私たちBMWが掲げている”駆け抜ける歓び”と、非常に通じ合うものがあると思います。現在i3とi8で展開しているBMW iは、BMWのディーラーネットワークの中にあるすべての店舗で販売させていただいているわけではありません。お近くに店舗がない場合は、モバイルセールスアドバイザーが直接お客様の元に訪問し商談させていただいております。またショールームに足を運ぶということが当たり前になっている自動車の販売方法に関しても、我々BMWは現状に満足しているわけではありません」

「またBMW iに関心を持ってくださっているお客様に多いのが、どこで買えるかどんなふうに買えるかということ以上に”新しい価値観への興味”への関心を強く持っているということです。これまでにもネット通販大手のAmazonや、ホールセールですっかり浸透しているコストコなど、日本の商習慣的には後発のチャネルを通じて販売を試みてきました。そうした試みを重ねるごとに、新しいお客様からの反響をいただいております。まだまだセールスの主流になるほどではありませんが、こうした試みに積極的に取り組むことそのものがBMW iですし、そうしたことを重ねることが、今回の取り組みに至った面でもあるのです。

既存のBMWファンの方の中でも、次はEV、プラグインハイブリッド、というような声は非常に多く、そのようなトレンドの中で、いろんな形でのお客様との接点を模索していきたいと考えております」

と、ビーエムダブリューの担当者は話す。

いまだかつて体験したことのない、カーライフの新たな1ページ・・・歴史的瞬間を見逃すな!

2018年11月24日土曜日の午前10時、今までの常識から一歩前に出た最新のクルマと、それを迎える新しい買い方の体験ができる。様々な想いによって、単にクルマが通販に出るという以上に、いまだかつて体験したことのないカーライフ、その新たな1ページが切り拓かれる…そう言ったら少しオーバーだろうか。

今回用意されるのは限定10台。番組には、日本で一番i3を販売している営業マン、BMW iモバイルセールスアドバイザーの田中克昌(たなかかつよし)氏も登場し、BMWi3の魅力について語り尽くすという。

なお、今回ショップチャンネルで販売されるのは、頭金として充当できる「車両購入クーポン」だ。クーポンを受け取って、その後にBMWの担当者から連絡が入り、それから先は通常のBMW車を購入するのと変わらない。

南ドイツの風土の中で風を切り、大空を羽ばたいてきたBMWのまなざしの先にあるものは、すでに次の時代のモビリティの在り方、そして私たちの暮らしの中での関わり方なのかもしれない。

[Text:中込 健太郎/Photo:中込 健太郎/ビー・エム・ダブリュー株式会社]

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中込 健太郎
筆者中込 健太郎

自動車ライター。1977年生まれ。神奈川県出身。武蔵工業大学(現東京都市大学)工学部電気電子工学科・水素エネルギー研究センターを卒業。自動車産業向け産業機械メーカーを経て、大手自動車買取販売会社で店舗業務からWEB広告、集客、マーケティングなどに携わる。現場経験に基づくクルマ選びや中古車業界の事情に明るいことから、ユーザーはもとより、自動車販売の現場からの信頼も厚い。幼少期からクルマをはじめとした乗り物好きが高じ、車種を紹介するコンテンツなども手掛ける一方、「そのクルマで何をするか」をモットーに全国をクルマで旅行し、食べ歩き、温泉巡り、車中泊といったカーライフに関する執筆も多数手がける。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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