ついに出たBMWのミニバン／BMW 2シリーズグランツアラー＆アクティブツアラー試乗レポート(4/4)

クルマ好きのニーズにぴったりな1台

ならば価格が割安なのはどちらか。エンジンやサスペンションの条件を合わせて、218dグランツアラーMスポーツ（426万円）と218dアクティブツアラーMスポーツ（389万円）を比べると、価格差は37万円だ。

ただしグランツアラーにはリアビューカメラとパークディスタンスコントロールが標準装着され、これをアクティブツアラーに10万3000円でオプション装着すると、実質差額は約26万円に縮まる。ホイールベースを含めてボディを伸ばし、3列目シートを加えた対価としては若干割安だ。

エンジンは、グランツアラー、アクティブツアラーともに、先に触れたとおり直列3気筒1.5リッターと直列4気筒2リッターのガソリンターボ、直列4気筒2リッターのディーゼルターボを用意する。

買い得なのは断然ディーゼルターボだ。1.5リッターのガソリンターボに21万円を加えれば、1気筒／500ccが増えて最大トルクは1.5倍に増強される。燃料代は軽油の安さも手伝って、JC08モード燃費をベースに計算して67％で済む。さらにエコカー減税も免税だから、動力性能を高めた上で出費を抑えやすい。

グランツアラーの場合、安全装備は基本的に全車に標準装着されるから、379万円の218dグランツアラースタンダードを選び、必要な装備をオプションで加えるのが良いだろう。

クルマ好きとしては、運転の楽しい愛車を選びたい。しかし奥様からは「実用的なミニバンにしてね。毎日使うのは私なんだから」と言われる。このようなニーズにピッタリなのがBMW2シリーズグランツアラーだ。

「300万円以上のクルマなんて絶対にダメ！」といわれたら、そこはエコカー減税とディーゼルの安い燃料代を話題にして頑張りたい。「大切な家族が使うクルマだから、安全面を筆頭に優れた商品を選びたい」というトークもアリだろう。こういう場面でも、クルマ好きの実力が試される。

[レポート：渡辺陽一郎／photo：茂呂幸正]

BMW 218d Gran Tourer M Sport

全長x全幅x全高：4570x1800x1640mm／ホイールベース：2780mm／車両重量：1610kg／駆動方式：前輪駆動／エンジン種類：2.0リッター直列4気筒 BMW ツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジン／総排気量：1995cc／最高出力：150ps(110kW)/4000rpm／最大トルク：33.7kgf･m(330N･m)/1750-2750rpm／トランスミッション：電子油圧制御式8速AT／燃料消費率：21.3km/L[JC08モード燃費]／標準タイヤサイズ：205/55 R17／メーカー希望小売価格：4,260,000円[消費税込み]

BMW 218d Active Tourer Luxury

全長x全幅x全高：4350x1800x1550mm／ホイールベース：2670mm／車両重量：1500kg／駆動方式：前輪駆動／エンジン種類：2.0リッター直列4気筒 BMW ツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジン／総排気量：1995cc／最高出力：150ps(110kW)/4000rpm／最大トルク：33.7kgf･m(330N･m)/1750-2750rpm／トランスミッション：電子油圧制御式8速AT／燃料消費率：22.2km/L[JC08モード燃費]／標準タイヤサイズ：205/60 R16／メーカー希望小売価格：4,020,000円[消費税込み]