アウディ S4 試乗レポート(2/2)

アウディ S4 試乗レポート
フロントスタイル リアスタイル フロントビュー リアビュー サイドビュー Sデザイン5パラレルスポークアルミホイール 3.0L V型6気筒TFSIエンジン インパネ インパネ Sスポーツシート(フロント) Sスポーツシート(リア) 画像ギャラリーはこちら

強烈な加速と興奮のサウンド!これが新型S4だ

走行

なにより音が全然違う。スタートした瞬間から低く太い排気音が後方から響き、4000rpm以上ではそこにウォーンというメカニカルサウンドが加わる。加速も強烈そのもの。A6より43ps/1.9kgmアップしたエンジンは回す楽しさを満喫できるし、Sトロニックはダイレクト感あふれるダッシュを生み出してくれる。同時に乗ったA4との世界の違いは歴然だった。

乗り心地は硬めながら鋭いショックをいなし、揺れを一発で収めてくれるので不快ではない。それ以上の驚きはコーナーだ。アウディでは初採用となる、後輪左右の駆動力を可変するリアスポーツデファレンシャルのおかげで、外側の後輪が力強く路面を蹴り、車体を旋回させていく様子が手に取るようにわかる。エンジンが軽くなったことでターンインも自然になった。重いノーズを4WDのグリップでなんとか曲げていた印象の旧型とは大違いだ。

しかもS4は、A4ではオプションになるアウディドライブセレクトが標準装備。コンフォートからオート、ダイナミックに切り替えるにつれ、スロットルやトランスミッション、ステアリング、ダンパーだけでなく、このデフもセッティングを変え、さらにダイナミックなクルマに変身していく。

排気量に頼らなくても楽しいクルマはできる。新型S4はそれを証明する、画期的なスポーツセダンなのである。

インパネSスポーツシート(フロント)走行メーター7速Sトロニックトランスミッション
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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

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