メルセデス・ベンツ SLS AMG Coupe 試乗レポート／岡本幸一郎(1/3)
- 筆者： 岡本 幸一郎
- カメラマン：オートックワン編集部
意外と低価格な、AMGが手がけたスーパースポーツカー
世の中でエコが声高に叫ばれるようになった一方で、その対極に位置する超高性能なエキゾチックカーの世界もまた、活況を呈しているように感じられる。
そんな中でメルセデスが放ったのが、この「SLS AMG」だ。高級セダンのイメージの強いメルセデスだが、同じくらいスポーツカーの歴史も深く、SLS AMGは、そんなスポーツカーメーカーとしてのメルセデスの側面を究極的に表現したモデルである。
かつて、メルセデスには「SLRマクラーレン（以下SLR）」というスーパースポーツカーが存在した。SLS AMGはその後継モデルともいえなくもないが、実はSLRにおいてAMGが直接的に関与したのはエンジンのみで、車両自体の開発はマクラーレンが主体だった。ところがこのSLS AMGは、AMGが外部の手を借りることなく、イチからフルに手がけた点が、まず大きな特徴。
さらに、SLRが6000万円近くしたのに対し、SLS AMGではボディにカーボンではなくアルミを用いることで、ずっと低い価格を実現したのも特徴だ。しかも、より高い性能まで手に入れている。日本では2010年6月に正式に発表され、同年秋よりデリバリーされている。
誇り高き往年の名車「SL300」という自らのヘリテイジに由来した特徴的なスタイリングは、これまでも何回も実車を目にし、画面でF1のセーフティーカーとして活躍する姿でも見慣れているとはいえ、何度見ても興奮せずにいられない。
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ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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