有料道路が一般道へと変わると、その後の補修費は何で賄うの?

  • 筆者: 清水 草一
  • カメラマン:オートックワン編集部
有料道路が一般道へと変わると、その後の補修費は何で賄うの?
箱根新道(当時)を走る日産 ジューク ターンパイク ビューラウンジ&駐車場がある箱根・大観山 画像ギャラリーはこちら

有料道路が一般道へと変わると、その後の補修費は何で賄うの?

有料道路が無料の一般道へと変わると、その後のその道の補修費などは、何で賄うのでしょうか?(箱根新道無料化万歳さん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

箱根新道(当時)を走る日産 ジューク

箱根新道無料化万歳さん、箱根新道、無料になりましたね!

箱根新道が無料になったのは、昨年の7月26日から。開通は1962年ですから、約50年間有料道路として運営され、償還期限が来たことで、無料化されたわけです。

有料期間中は、料金収入で建設費を償還しつつ、維持管理費もそこから捻出していました。 しかし無料化後は、「国道1号線」に編入されています。国道ですから、維持管理費は国税によって賄われます。

これが県道なら県税、市町村道なら市町村税から賄われることになります。

ネクスコ 中日本

無料化そのものは、ドライバーにとってうれしいことですが、今後は恒久的に、維持管理費が我々の税金から捻出されるわけで、「完全にタダ!」と喜んでばかりはいられません。 有料道路の維持管理費は、日本道路公団時代は、ほとんど「お上」と変わらないドンブリ勘定でしたが、民営化され、NEXCOとなってからは、「管理費を節約すると、その分会社の利益になる」というシステムになったため、かなりの効率化が進んでいます。

それが無料化によって、国の管理になるわけで、一般論ではありますが、維持管理の効率は、かえって悪くなる可能性があります。 国道の維持管理も、業者の競争入札が多いですが、よりインセンティブが働くようにしていただきたいですね。

MJブロンディの「ひとりごと」

ターンパイク ビューラウンジ&駐車場がある箱根・大観山

箱根新道とほぼ並行して走る「トーヨータイヤ・ターンパイク」は、全国でも数少ない、民営の有料道路です。建設・運営とも民間会社がやっています。

もともとは東急が建設し、1965年に開通させましたが、開業以来赤字続きで、2007年、ついにオーストラリアの投資会社に売却されました。

道路というのは、民間が建設しても、まずモトは取れません。そういう事業は、公共事業として「お上」がやるしかないのですね。

自動車評論家MJブロンディこと清水草一氏に聞きたいことを受付中!

自動車評論家、清水草一(MJブロンディ)が、みんなの疑問に面白く答えてくれる自動車用語解説。みなさんのクルマに関する疑問についてアンケートを実施しておりますので、皆さんドシドシご応募下さい!

https://service.autoc-one.jp/mypage/article/message_detail?no=112

マイページにログイン」→「マイページトップ」→「マイページの最新情報」にある【アンケート】から投稿頂くことができます。

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる