トヨタ 86(ハチロク) 公道試乗レポート/飯田裕子(2/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:茂呂幸正
爽快なエンジン音、硬めのサス、程好いシフトストローク・・・これぞまさに86(ハチロク)
200ps/7,000rpm、205N・m(20.9kg-m)/6,600rpmを生み出す2リッターエンジンは、ちょっと乱暴な表現をさせていただくと、その使い勝手は“一般家庭用のガスレンジ”と思ってみて欲しい。
素人はもちろん、プロだってコレでも美味しいお料理を作ることができる。「中華料理店ほどの強い火力が必要ですか?」ということだ。それに、86の室内には爽快なエンジン音が聴こえてくるように遮音チューニングがされている。
日常からちょっとレーサー気分を味わいたいときまで、トルクもパワーも十分。そして、エンジンサウンドは気分を盛り上げ、走行状況を耳で確認する場合にも大いに効果を発揮してくれるはずだ。
以前に試乗した際にも、乗り心地は少し硬めな印象があったが、公道で走らせると街中を走る速度域では特に乗り心地の硬さが感じられたところは正直にお伝えしたい。
サーキットのように路面はキレイではないから・・・だがこれも86なのだ。
6速MTは久しぶりに運転する人だとギクシャクするかもしれないが、スポーツ走行などをしていくともう少しシフトストロークが短くてもよいのではないかと思えなくもない。
コレについて開発者にお話を伺ってみたところ、「あれ以上短いとシフト操作ミスが増える可能性が高まる」のだそうだ。
「特にシフトダウンの際に5→4のところを5→2に入れてしまう確率が高まるのが怖い・・・」と(納得)。誰もがMTでスポーツドライビングを楽しめる、ちょうど良いストロークを選んだことがわかる。
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