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モーターショー 2010/4/26 13:43

北京モーターショー2010 現地レポート(2/2)

Text: 桃田 健史 Photo: 桃田健史
北京モーターショー2010 現地レポート

上質化、高級化、電動化が加速する中国地場メーカー

日本人の多くは、「中国車=日本車のパクリ」というイメージが強いはずだ。

確かに、明らかなデザイン盗用と思われる案件は、今回のショーでも多数見受けられた。しかしそれは、中堅企業に多く見られる現象だ。

中国大手メーカーは「多少日本車っぽい」「多少欧州車っぽい」という感じで「デザイン盗用が巧妙化」してきている。これなら、訴訟になりにくい。

また、ドアの閉まり具合、室内各部の質感などは「日本車級」のレベルになった中国車がほとんど。エンジン、トランスミッションも日米欧系の部品メーカーの協力もあり、中国車の走行品質が急激に上がっている。

では、主要な中国メーカーの注目車を紹介する。

「中国一汽」は、トヨタとの合弁企業を持つ実力派。独自のハイブリッド車システムを展示して「我こそは、技術力No1」を中国内外に対してアピール。さらに電気自動車コンセプトモデル「E-COO」、「E-Wing」も展示した。

北汽集団の電気自動車「C71 EV」。バッテリー交換型

「北汽集団」は、韓国のヒュンダイとの合弁、メルセデスベンツの販売など手がける。今回は電気自動車に積極的な姿勢をみせ、高級セダン「C70EV」、中型車「C30EV」、さらに蓄電池交換型の中型車「C71EV」を公開した。

「広汽乗用車」はホンダ、トヨタと合弁企業を持つ。これら日系大手2社の「いいとこ取り」をした独自開発車、SUVの「X-Power」とセダンの「TRUMPCHE」を公開した。

「東風汽車」は日産、ホンダと合弁事業を持つ。中国共産党本部とのパイプが強く、事業政策の立案が巧い。

「奇瑞汽車(Chery)」は中小型車を中心に販売を伸ばしている、準大手。最近は、高級ブランド「RIICH」をプッシュしていて、中国車としては珍しく、独ニュルブルクリンクでのタイムアタックなども実施。また、米ベンチャーのベタープレイス社と組んで、中国市場での交換型バッテリー事業にも乗り出すと発表した。

「吉利汽車(Geely)」も中小型車が主体の準大手。これまでに、電気自動車、プラグインハイブリッド車を独自開発してきたが、今回はさらに量産化に近い車両が登場。

「帝豪 EC8」は排気量1リッター三気筒エンジン搭載のプラグインハイブリッド車。EVモードで60km走行可能で最高速度は150km/h。「全球鷹 EK-2」は電気自動車でフル充電での巡航距離は180kmに達する。

長安汽車のプラグインハイブリッド車「C201 美人魚」

「長安汽車」はフォード、マツダなどと合弁事業を持つ。プラグインハイブリッド車のコンセプトモデル「C201美人魚」がメディアの注目を集めた。

「長城汽車」は、外観デザインでトヨタの模倣車が多い準大手。今回もマツダ「CX-7」っぽい小型SUVを展示。中国で最近人気急上昇中のSUV市場での飛躍を狙う。

「BYD/BuildyourDreams」は、欧米市場ですっかり有名になった準大手だ。元々は蓄電池メーカーであり、自動車製造業を買収して電気自動車を含む自動車メーカーとして大躍進を続けている。

今回は電気自動車「e6」のタクシーと、暗証番号登録型の急速充電スタンドを展示。また新型のガソリン車として、小型セダン「L3」(1.5リッター中心)、中型セダン「i6」(2.0リッター中心)を公開した。

2009年、販売台数1,364万台を記録した中国市場。今回北京ショー、日系メーカー関係者たちは2010年の販売総数予測を「1,700万台強」と予測した。

日米市場を引き離し、ひとり勝ち状態の中国市場。だが、不動産や株などの分野で中国は確実に「バブル期」に突入しており、今後、自動車市場がどうなるのかが注目される。

筆者: 桃田 健史
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