マツダが新型ロータリーエンジン開発に本腰、搭載車は2019年に登場か

  • 筆者: 国沢 光宏
  • カメラマン:マツダ株式会社

マツダがロータリーエンジンの復活を狙っている。

企画の中心になっていると言われる藤原常務は、今年のグッドウッドスピードフェスティバルのホスト(スポンサーです、安くないです)を決めた時の中心人物と言われており、今やマツダの方針について決定的なチカラを持っている。

藤原常務が「ヤル!」と決めたら、巨額の損失を出さない限り開発にGOを出すことだろう。ただロータリーエンジンは様々な課題を持っているのも事実。

【写真で見る】ロータリーエンジンとマツダのスポーツカーコンセプトモデル

2008年に披露された3ロータリー搭載のコンセプトモデル「マツダ風籟(ふうらい)/MazdaFURAI」
マツダ ロータリーエンジン

ロータリーエンジンの最大の問題点に上げられるのは「燃費」です。

そもそも燃焼室形状が悪く(細長くて四角い)、燃え残りガスも出来てしまう。今の技術だと改善は不可能。そいつを何とかするのが、次世代のスカイアクティブ技術として開発しているディーゼルとガソリンの中間的な『HCCI(Homogeneous-Charge Compression Ignition)』と呼ばれる技術である。

HCCI技術で新型ロータリーはレシプロエンジン並みの燃費を実現

メルセデス・ベンツなどは『ディゾット』と呼んでおり、圧縮した時に生じる温度でガソリンに着火させるというもの。したがって点火プラグ無し。この技術を導入することにより、燃焼効率の悪いロータリーでも通常のレシプロエンジンと同等の燃費を実現出来るらしい。

マツダ ロータリーエンジン

新型ロータリーエンジンは『16C』と呼ばれており、排気量は1600cc程度。RX-8などに搭載されていた「13B」ロータリーエンジンが643ccの2ローターなので、「16C」は800ccの2ローターということになります。

情報では「13B」の幅を増やして対応するとのこと。それなら生産するための大きな投資も不要。当然の如くターボ付きなので(というかターボと組み合わせないとロータリーのHCCIは成立しない)、最高出力下を見て300馬力というイメージだろうか。

次期「86」はトヨタ×マツダ

2008年に披露された3ロータリー搭載のコンセプトモデル「マツダ風籟(ふうらい)/MazdaFURAI」

エンジン以上に開発コストが掛かるのがシャシー開発。これはトヨタとのプロジェクトになる可能性出てきた。どうやらトヨタとスバルでの86/BRZの後継車の開発は行っていない模様。スバルとの協業は凍結されているようなのだ。

次期86はマツダと組んで行うということです。これならマツダだって渡りに船。トヨタにすれば大きな出費無しに新しい技術を習得出来る。トヨタとマツダの協業として考えれば悪くないプランだと思う。

新型ロータリーエンジン搭載の「RX-9」登場は2019年

2008年に披露された3ロータリー搭載のコンセプトモデル「マツダ風籟(ふうらい)/MazdaFURAI」

マツダの新世代ロータリーエンジンを搭載した『RX-9』は、2017年の東京モーターショーでコンセプトカーを出展。順調に開発が進めば、オリンピック前年の2019年に発売だと予想しておく。

[Text:国沢光宏]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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