限定30台に購入希望者20倍超!オーテックジャパン創立30周年記念モデル「マーチボレロA30」出荷式(1/3)
- 筆者:
- カメラマン:ダブルクラッチ Text:ダブルクラッチ
平日にもかかわらず17組28名の決定済みのオーナーが茅ケ崎に駆け付け、この4月から久しぶりに復帰した片桐社長をはじめとした、役員、そしてオーテックジャパン社員がマーチボレロA30を囲み、精魂込めて作った、過ぎるほどに贅沢な記念モデルの完成と、オーテックジャパン創立30周年を祝いました。
記念に作るモデルは30台であり「それに対する競争率をひけらかすつもりはない」というオーテックジャパンの意向もあって、このマーチボレロA30の購入希望者の応募総数は明らかにされていませんが、この式典のスピーチの中で20倍を優に超えるという表現が出てきました。およそ各都道府県平均で15人から20人といったところでしょうか。そのくらいの好事家の心には強く刺さったということは事実のようです。
普通の自動車工場に比べれば小ぶりながら、贅沢な環境の中で造られているオーテック車たち
このセレモニーに際して、オーテックジャパンの工場がメディア関係者に公開されました。
工場は、ボディの溶接などの工程はほぼ不要なので、いわゆる普通の自動車工場に比べれば小ぶり。しかし、ありとあらゆるカスタム、チューンナップができる環境がそろっています。2015年の国内の販売実績では、52,000台がオーテックのモデルで、これは日産の販売ネットワークの9.2%にあたるとのこと。
工場の中を見学していると、ずいぶん贅沢な環境の中でクルマが造られています。
数名の熟練工の皆さんが日に数台ずつ完成させている福祉車両のレーン。そこを歩くと、マーチボレロA30はC27セレナが満を持したこのタイミングでモデルチェンジできたからこそ、誕生し得たこともわかります。
例えば、モデルチェンジのタイミングであるがゆえに、まだ生産開始していない、今後追加されるであろうスロープ付き新型セレナの製造に充てるはずの工数(スタッフもスペースも)が、充当できるといえるわけです。
他にも、シートの縫製も自ら手掛ける部門があり、人の手でレザーシートが縫われている。その先では、今度はエンジンのチューニングをする部署があり、そこでは今まさに、エンジンを手組みしている。それを1台1台出力チェックし、テスト走行したうえで納車になるというのです。
その過程、どういう風に今までクルマを作ってきて、どうやってクルマを完成させるのか。それらすべてをこめたクルマこそ、マーチボレロA30なのだなということを感じ取ることができました。
この記事にコメントする