日産、リーフ風マスクのEV商用バン「e-NV200 コンセプト」世界初公開
「NV200」をベースとしたEVコンセプトモデルが登場!
日産は、米国ミシガン州デトロイトで開催される2012年北米自動車ショーで、「e-NV200」コンセプトを世界初公開した。
「e-NV200」コンセプトは、多目的商用バン「NV200」をベースにした100%電気自動車(EV)のコンセプトモデルだ。同社の村上秀人執行役員(LCV事業本部担当)は、
「『e-NV200』は、コンパクトなボディながら、大きく多機能な室内空間と、圧倒的な静かさ、そして快適なドライビングを提供するモデルとなります。商用バンのセグメントを大きく変える可能性のあるクルマで、『日産リーフ』と同程度の航続距離を可能とする性能を有しながらも、最大積載量と荷室スペースは『NV200』と同程度を実現します。ビジネスユーザーを主なターゲットとしますが、個人やファミリーユースのお客さまも想定しています」
と述べている。さらに、
「『e-NV200』は、現行のガソリン車と比較し、とても優れたランニングコストも実現します。同車は小型商用バン市場の活性化にさまざまな形で貢献していくでしょう。都市部での生活の質を向上させるとともに、規模を問わずあらゆるユーザーにとって、とても合理的な投資となると思います」
と同氏は語る。
「NV200」の機能性と日産EVのアイデンティティが表現されたデザイン
同ショーで展示される「e-NV200」コンセプトモデルの外観は、「NV200」のデザインに「日産リーフ」に代表される日産EVのアイデンティティを加味したものとなっている。
ベース車である「NV200」はこれまでに、「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー2010」や、ドイツのユニバーサルデザイン協会が主催する「ユニバーサルデザイン賞2011」などを受賞。
また中国では、「2010 CDVオブ・ザ・イヤー」を受賞しているほか、日本でも、ユニバーサルタクシー仕様など幅広いラインアップを取り揃えている。
「e-NV200」コンセプトモデルはボンネット中央に「日産リーフ」に通じる特徴的な形状の充電ポートを持ち、V字シェープのフード処理と合わせ日産EVデザインの方向性を表現している。
同時にブルークローム処理を施した日産バッジや、LEDランプを採用したヘッドランプ、リヤコンビランプ、「Zero emission」のグラフィックもEVらしさを表現している。
キャビンはグラスルーフを備えた斬新で開放的な表現とし、バンパーやボディ下部は空気抵抗にも配慮したフォルムになっている。またボディカラーは「日産リーフ」と同じアクアグローブという、環境への優しさを感じさせるコンセプトに沿ったスペシャルカラーが採用されている。
内装は、「日産リーフ」に通じる明るいインテリアカラー、タブレット端末のような見栄えのフラットパネルセンタークラスター、EVメーター、そしてブルーのアクセントカラーにより、クリーンでモダンな日産EVデザインが表現されている。
ニューヨーク市の「タクシー・オブ・トゥモロー」に選定
ベース車である多目的商用バン「NV200」は、グローバルモデルとして、日本、欧州、中国で生産され、現在40カ国で販売されており、今後は北米とインドでも発売する予定。
「NV200」にとって最もセンセーショナルなニュースは、ニューヨーク市の次世代イエローキャブの専用車両に選定されたこと。一日約60万人の乗客を運ぶニューヨーク市のシンボルとして、2013年後半から活躍することとなる。
「NV200」はそのコンパクトな車体と広々とした室内空間が評価され、次世代のイエローキャブを選ぶプロジェクト「タクシー・オブ・トゥモロー」にて、世界中の自動車メーカーによる候補モデルの中から選定された。
「NV200」ニューヨークタクシーのデザインには、数百人ものタクシーオーナーや運転手、数千人の利用客から集めた意見や提案が反映される。
「NV200」ニューヨークタクシーのインテリアは、4名の乗客の荷物を収納できる広い荷室スペース、乗り降りを容易にするスライドドアと乗降用の補助ステップ及び手すり、室内の大気環境を改善させるブドウポリフェノールクリーンフィルター付き後席エアコン、通気性も良く抗菌性があり掃除も容易な環境配慮型シート素材などを特徴としている。
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