モトGP、V・ロッシが白熱のオランダGPを制してシーズン3勝目

モトGP、V・ロッシが白熱のオランダGPを制してシーズン3勝目

第8戦の決勝レースは、伝統の地にふさわしい緊張感に充ちた戦いが繰り広げられ、最終ラップの最終シケインで劇的なバトルを制したV・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP)が今季3度目の優勝。M・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が2位でチェッカーフラッグを受けた。

ポールポジションからスタートしたロッシはホールショットを奪い、ハイペースのラップタイムを刻みながらトップを走行し続けた。その背後にピタリとつけるマルケスは20周目に勝負を仕掛けてロッシの前に出たが、ラスト3周で再びロッシがトップの位置を奪い返した。最終ラップの最終シケインで最後の勝負を仕掛けたマルケスは、ロッシのインをついたが、わずかな接触が発生。結果的にロッシが先着することになり、マルケスは1.242秒差でゴールした。そこから13秒離れて、単独走行のJ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ MotoGP)が3位を獲得。ロレンソは3列目8番グリッドからのスタートだったが、1周目で一気にジャンプアップを果たし、以後はその位置を譲らずにゴールした。

表彰台を獲得した3選手は、いずれもリア用にミディアムコンパウンドのタイヤを装着して決勝レースを走行した。フロントタイヤについては、ロッシとロレンソがソフトコンパウンドを選択したのに対し、マルケスはミディアムコンパウンドをチョイス。フロント用にミディアムコンパウンドのタイヤを使用したのは、決勝に臨んだ全選手中でもマルケスのみだった。

モトGP、V・ロッシが白熱のオランダGPを制してシーズン3勝目

決勝レース時の気象状況は、昨日よりもやや涼しめではあったが、雲の合間から晴れ間ものぞく天候で、最高路面温度は32℃だった。安定した路面条件に恵まれたことにより、選手たちは非常に速いペースで周回を重ねた。当地のサーキットレコードは、マルケスが4周目に1分33秒617を記録して、過去の記録(1'34.548:D・ペドロサ:2012)を更新。また、優勝を飾ったロッシのレースタイム40分54秒037は、過去の記録(41'19.855:C・ストーナー:2012)を約25秒も塗り替えた。

今日レースでは、フロントタイヤはミディアムコンパウンドを選択したマルケス以外の全選手がソフトコンパウンドを装着。リアタイヤは、12名がミディアムコンパウンドで、残る12名がソフトコンパウンドを選択した。 ロッシは今日の勝利でロレンソとのポイント差を10点に広げた。ランキング3位はA・イアンノーネ(ドゥカティ・チーム)。今日のレースで4位に入り、13ポイントを加算してロレンソまで46点差につけている。

第9戦ドイツGPはザクセンリンクサーキットで開催。フリープラクティス1回目は7月10日(金)の現地時間午前9時55分(日本時間午後4時55分)にスタートする。

山田宏-株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー

「今日の決勝レースは、手に汗握る大接戦になりました。激しいバトルを制したバレンティーノと、6連勝を挙げたヤマハの皆様にお祝いを申し上げます。今日の観客動員は、4ストロークのMotoGP時代がスタートした2002年以来最高となる9万7150人でした。この競技の人気がますます高まっているなによりの証拠です。今回のレースウィークでは、サーキットベストラップ、レース中のサーキットレコードラップタイム、そして総レースタイムが更新されました。タイヤに厳しいアッセンで、我々の提供したタイヤアロケーションが完璧なパフォーマンスを発揮したことを非常にうれしく思っています。レース中に転倒したステファン・ブラドルが右手舟状骨を骨折したのは、とても残念です。2週間後の次戦は彼のホームGPなので、一刻も早い怪我からの回復を願っています」

東雅雄-株式会社ブリヂストン モーターサイクルタイヤ開発チーフエンジニア

「今日は昨日よりもわずかに涼しくなりましたが、レースウィークを通してほぼ同様のコンディションでした。その結果、選手たちのタイヤ選択は昨日午後のFP4で使用したものと同様になりました。フロントタイヤは、ほとんど全員がソフトコンパウンド。リアについては、ミディアムコンパウンドとソフトコンパウンドが12名ずつにきれいに分かれました。この両コンパウンドは、レース全周回をつうじて非常に安定して作動をしました。アッセンは天候が不安定になりがちですが、今年は総じて安定した気象状況で推移しました。その結果、選手たちも高いパフォーマンスを発揮し、我々が用意した最新世代のMotoGPタイヤの性能を存分に引き出して、非常に速く安定したラップタイムを刻むことができました」

バレンティーノ・ロッシ-モビスター・ヤマハ MotoGP-優勝

「今回のレースウィークは非常に調子が良く、ポールポジションからスタートして優勝を勝ち取ることができた。レースは全力で走り、非常に速いラップタイムを刻むことができたけれども、マルクがずっと直後に張り付いていた。できることはすべてやり尽くして、最後の2周は力強く走ることができた。最終シケインでマルクが勝負を仕掛けてきたとき、ぼくはすでに旋回動作に入っていたんだ。25ポイントを獲得でき、そして、アッセンで勝てたことがなによりうれしい」

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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