WEC第6戦@上海、トヨタが1-2フィニッシュ! ~選手権争いを大きくリード~
昨年の雪辱を晴らし、WECシリーズポイントをさらにリード
トヨタ・レーシングは、上海国際サーキットで行われた『FIA世界耐久選手間(WEC)第6戦・上海6時間レース』で、前戦『富士6時間耐久レース』に続いて1-2フィニッシュを飾り、選手権争いを大きくリードした。
アンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミの駆るTS040 HYBRID 8号車は圧倒的な速さを誇り、今シーズン4度目の勝利。この勝利でドライバーズ選手権ポイントは、2位に42点差をつけている。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、中嶋一貴の3人が駆ったTS040 HYBRID 7号車も2位に入り、その結果、マニュファクチャラーズ選手権では残り2戦で2位に29ポイントと差を広げた。
一時順位を落とすも、ファステストラップでトップ浮上!実力を見せつける
予選日までぐずついた天候に見舞われた上海も、レース当日は快晴に恵まれた。秋の日差しが照りつける中、ブエミ(8号車)が2番グリッドから、ブルツ(7号車)が4番グリッドからスタート。しかし、スタートしてすぐに後方グループでアクシデントが発生、セーフティカーが9周に渡って導入された。トヨタ・レーシングはそのタイミングを逃さず2台をピットに入れ、タイヤ交換と燃料補給を行い、レース終盤に燃料補給のためピットへ入ってタイムを失うことを回避する作戦に出た。
セーフティカーが退場してレースが再開された時、ブルツの7号車がブエミの8号車の前に出ていた。これは、8号車は1回目のピットストップ時に燃料補給が充分に出来ておらず、予定外の連続ピットインを強いられたからであった。
この序盤のピットインで2台のTS040 HYBRIDは一時順位を落としたが、大きな時間のロスなく上位に返り咲き、トップ6に食い込んだ時には8号車が7号車の前に。その後ブエミはファステストラップを刻みながら上位を次々と抜き去り、デビッドソンにステアリングを渡した時にはトップに浮上。ブルツの7号車もペースを上げて2位に付け、TS040 HYBRIDが1-2体制を整えた。
レースが2時間を過ぎて7号車はブルツからサラザンに交代したが、8号車はデビッドソンがそのままドライブを続け、その後100周目にデビッドソンはブエミに8号車を託し、7号車に対するリードを保っていた。
レース終盤、7号車はサラザンから中嶋に交代。ブエミはそのまま8号車のステアリングを握り続けた。レースが1時間を残す頃にブエミは再びデビッドソンに交代したが、その時点で8号車は2位の7号車以下に1周の差を付けて完全にレースをコントロールしていた。そして、2台のTS040 HYBRIDは8号車がデビッドソンに、7号車が中嶋にステアリングを託しながら、今シーズン3度目の1-2フィニッシュを飾った。
上海6時間レースを終え、2014年WECはいよいよ最終ステージに突入する。11月15日にバーレーンで第7戦が、11月30日にはサンパウロで最終戦が行われる。トヨタレーシングは“今回の勝利に安心すること無く、全力で最終戦まで戦い抜く”とシリーズチャンピオン獲得に向け意気込んでいる。
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