マクラーレン史上最もパワフルなサーキット専用モデル「P1 GT-R」の詳細が明らかに
P1オーナーだけが購入を許される、究極のサーキットモデル
マクラーレン・オートモーティブは、究極のサーキット専用モデル「McLaren P1 GTR」の情報を公開した。
P1 GTRは、究極のロードカーMcLaren P1オーナーからのリクエストにより開発されたサーキット専用モデルであり、サーキット走行のためのドライビングイベント、トレーニング、車両サポートを含む包括的なプログラムとともに、P1オーナーを対象に案内される。
有名なルマン24時間レースでMcLaren F1 GTRが優勝してから20年目を記念するタイミングとなる2015年6月に375台のP1 GTRの製造を開始する。
走行テストは順調、開発は継続されており急速に進化を続けている
P1 GTRは、国際格式のサーキットにおいて積極的に走行テストを実施しており、カモフラージュが外されたスタイリングからは、最新のエアロダイナミクスと冷却効率を高めるための進化がみてとれる。
直近ではバーレーンインターナショナルサーキットの砂漠特有の高気温のなかで順調にテストを重ねている。現在進めているテストは、最新のIPAS連動のパワートレインの性能テストや、実績のあるPirelli製のレーシングスリックタイヤ装着時のマシンバランスとコントロール性能の最適なセッティング、さらにF1スタイルのDRS(ドラック・リダクション・システム)や固定式のドラマティックなデザインの大型リアウィングなどによるエアロダイナミクス開発を目的としている。
全てのテストは厳格に設定された目標をクリア、もしくは、それを上回る成果を収めている。McLaren P1 GTRの開発は継続されており、急速に進化を続けている。2014年冬にはヨーロッパ各地において走行距離を延ばす予定としている。
軽量化のために不要な要素は全てそぎ落としたという“コックピット”
コックピットは、ロードカーモデル以上にサーキットへの適応性が高められ、ドライバーとクルマの一体感のために、そして軽量化を優先したインテリアデザインではあるが、安全性と快適性における一切の妥協はないという。公開されたインテリアの画像からは、McLaren P1 GTRのコックピットが最大限ドライバーを優先しており、軽量化のために不要な要素は全てそぎ落とされていることがわかる。
ロードカーモデルと共有のカーボンファイバー製モノケージのシャシーは、ルーフシュノーケルエアインテークキャビティやバッテリーとパワーエレクトロニクスハウジングなど、ルーフ部分も含めた装備品と合わせても90kgに抑えられている。
F1チャンピオンとなった「MP4-23」のステアリングをベースとした新開発のステアリング
新開発のステアリングは、あらゆるコントロールをできるかぎり簡単にわかりやすく操作できるよう設計されている。同マシンを構築する様々な要素と同じように、このステアリングも、過去の偉大な業績とリンクしている。
McLaren P1 GTRに初めて装着されるステアリングは、2008年シーズンでF1チャンピオンとなったMP4-23のステアリングをベースとしている。F1マシンのステアリングと同様に、モード切替など主要なスイッチ類はステアリングの中央に配置。ドライバーがステアリングから手を離さずに車両のセットアップの変更や状況に応じた調整を行うことが可能。
キャビンにはDTMスタイルのレーシングシートと6点式シートベルトが装備。各ドライバー専用に調整がなされたシートは、ブラケットを使わず直接シャシーに固定され、軽量化に貢献している。HANSアプルーブドのカーボンファイバー製シートシェルは、高いサポート性と快適性を両立しており、キャビン内の他の操作系と同様に人間工学に則した設計となっている。
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