伊藤大輔選手/今井優杏の「あなたの愛車教えて下さい!」(2/2)
- 筆者: 今井 優杏
伊藤選手のLS600hにはチャイルドシートがなんと2台も!
―肝心のドライブフィールはどうでしょう?
想像以上に長距離移動が楽、というのは乗ってみて感じた一番のポイントかな。アイポイントの高いミニバンと比べれば、セダンは着座位置も低いから疲れるに違いない、と思っていたからね。理由はきっとシートやしなやかな足回りにもあると思うけど、実家の三重まで帰るのに、全然運転が苦じゃないもん。
―国産高級車の足まわりには課題が残る、という評価も目にするんですが。
う~ん、それは求めてるものが輸入車と国産車で違うからだと思うんだよね。国産車は一般道でのコンフォートを求めてセッティングされているのに対して、輸入車、特にドイツのクルマは高速移動を思わせるような接地感を求めて作られてるのが、乗った瞬間にわかる。それがこれまで国産の足回りはふわふわだ、と言われてきた理由なわけでしょ?
だけどLSに関しては高速の安定感と街中のソフト感の両立がかなり出来てると思う。大体可変ダンパースイッチがあるから、スポーツもコンフォートも切り替えが出来るし、結構使い分けてますよ。
―実は私、今回一番感動したのが、小さなお子さんのいらっしゃるファミリーなのに高級セダンを選ばれたという潔さ!なんですけど。
(笑)そりゃスライドドアを備えるミニバンやファミリーカーに比べたらセダンは使いにくいけど、なんか異色な感じするじゃない。そこがまた面白いやん、と思って(笑)。駐車場に停めて、こんな黒塗りのクルマから子供二人も出てきたら、みんなビックリするでしょ。
―LS600hにチャイルドシートが2台なんて、はじめて見ました。
ふたつとも僕がレースでもお世話になっているTAKATAさんのものです。レースでの実績もあるだけに、やっぱり信頼感や安心感が高いから。
そうそう、この前黒いシートに緑色の4点式ベルトが付いた、まんまTAKATAのレーシングシートみたいなチャイルドシートをお店で見かけたんですよ!かっこよかったけど、あれは特別仕様なんかな~?
―それでは、今後気になるクルマはありますか?
ポルシェ・カレラやね。僕の中ではダントツのクルマです。ケイマンが出たばっかりの頃、そのトータルバランスの素晴らしさにビックリしたんだけど、そのうちに911のクセや尖ったところが楽しめるようになってきた。
ミッドシップは確かに挙動がスムーズで扱いやすいけど、やっぱりカレラの持つRRならではの特徴、面白さのほうに魅かれるようになった。市販そのままでサーキットに持ち込めて、街中でも高級スポーツカーとしてのステイタスを感じつつ、気負うことなくエレガントに乗れるのがポルシェ・カレラの魅力でしょ。
―では伊藤選手にとってのポルシェはカレラ4やターボじゃないんですね。
四駆になったときのスタイリングは、リアフェンダーが盛り上がって、お尻がグラマーでめっちゃかっこいいと思う。だけど乗り味はやっぱり2駆が面白いよね。それが一番カレラらしい。カレラらしさを失ってないというか。それから、素のカレラってウイングがないところがエレガントで、そこもまたいいよね。
今井優杏の「取材後記」
チャイルドシートに関しても、とても興味深いお話を聞かせて下さった伊藤選手。
チャイルドシートを嫌がったりしませんか?と質問したら、「うちはそのへん割り切っていて、嫌がったら乗せません。じゃあひとりでお留守番してて、と突き放します」
「そのおかげでチャイルドシートは、嫌がりませんよ。むしろ自分専用シートに座ってるっていう優越感もあるみたいで(笑)」と子育て論を聞かせて下さいました。
「子供を危険にさらしたくないから、首や顔を守るサイドプロテクターもきちんと付けてます」と、クルマの危険性も楽しさもご存じの伊藤選手だからこそのお話、勉強になりました!
伊藤大輔選手HP
http://www.daisuke-ito.com/index.html
ブログ
http://www.diamondblog.jp/daisuke-ito/
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