ポータブルナビおすすめ5選|人気の3社を比較!
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ポータブルナビの魅力とは?
少し前まではカーナビといえば、据え置き型タイプのカーナビゲーションが主流でした。自動車のコンソールにあるオーディオ取り付けパネルを活用して装着をしたり、ダッシュボードの上に取り付け器具を用いてモニターを設置したりするタイプのカーナビです。その後に登場したのが、今回紹介するポータブルナビゲーションです。
カーナビを他の車で使う予定がない方には、スッキリと収納できる据え置き型のインダッシュナビが使いやすいかもしれませんが、自由に付けたり外したりをしたい方にはポータブルナビがおすすめです。ポータブルナビの利点は3点あります。まず、取り付け位置の自由度が高いこと、次に複雑な配線が無いため取り付けが簡単なこと、最後に乗る車に応じて手軽に持ち運びができることです。さらに近ごろは便利な機能も増え、ドライブレコーダーや速度取り締まりレーダー等の連携もできるようになってきました。
そこで今回は、人気のポータブルナビをご紹介させていただきます。皆さんの車生活に合った1台を見つけてください。
現在、ポータブルナビを発売しているメーカーは3社あります。安定の人気を得ている「ゴリラ」シリーズを出しているパナソニック、「楽ナビ」シリーズを出しているパイオニア、「イエラ」「モビー」シリーズを出しているユピテルです。
ポータブルナビは2006年頃に登場しましたが、発売当初と比べると購入しやすい手ごろな価格になってきました。価格帯以外にも特筆すべきは機能の進化です。毎年発売されるたびに新機能が増え、カーオーナーの注目を集める商品となりました。どのポータブルナビも共通していえる魅力は、初心者でも取り付けが簡単なことと、一台の車だけでなく複数の車で使うことができる自由度の高さです。ポータブルナビの中にはバッテリーが内蔵されているものもあり、そういったナビは車内だけでなく車外でも使うことも可能です。
機能や使いやすさ以外にも魅力的なコンテンツもたっぷりと収録されており、どれを選んだら良いのか悩ましいかもしれません。選び方のコツは、貴方の乗っている車やライフスタイルに沿って選ぶことでしょう。次章で現在発売されている人気のポータブルナビを取り上げ、各モデルのおすすめポイントを紹介するので参考にしてください。
おすすめのポータブルナビメーカーは3社
ポータブルナビに限って言えば、おすすめするメーカーはパナソニック、ユピテルです。パイオニアもこちらの記事ではおすすめ製品として紹介していますが、新しい商品の開発は停止しており、既存製品の販売を継続しているのみとなっています。それでは、各社の特徴を簡単に説明しましょう。
パナソニックのポータブルナビ「ゴリラシリーズ」の特長
パナソニックのナビと言えばゴリラシリーズが有名ですが、ポータブルナビにもゴリラシリーズはラインアップされています。ゴリラシリーズはGPS精度や地図情報などカーナビの核となる基本性能の充実はもちろん、ドライブをサポートしてくれる観光情報など、カーライフを楽しくしてくれる機能が充実しています。遊びに行くときはほとんど車、遠くまでドライブすることも頻繁にある、という方はパナソニックのゴリラシリーズを選んでいただければ間違いないでしょう。
ユピテルのポータブルナビの特長
ユピテルのナビは何といっても価格が魅力です。手ごろな値段でナビ本体を提供しているため、他社では一定期間無料となっている地図更新などが有料のこともありますが「少しくらい地図が古くても問題ない」と割り切ってナビを使える方にはおすすめのメーカーです。また、ユピテルはナビ以外にもレーダー探知機も販売しているメーカーのため、オービス設置場所や交通取締りに注意したい場所の情報が地図に搭載されているのも嬉しいポイントです。ユピテルのポータブルナビはコストパフォーマンスが高いのが特徴ですが、現行モデルには観光情報データなども入っており、一般的なドライブを楽しむのに必要な基本情報はしっかりと搭載されています。
パイオニアのポータブルナビの特長
パイオニアは誰もが知っているナビメーカーですが、ポータブルナビの開発は2015年に停止してしまいました。しかし、現在も製品の販売は継続、地図情報の更新などの基本サービスも提供しています。ニューモデルの登場がないため、GPSは最新の衛星測位システム「みちびき」、ロシアの衛星測位システム「グロナス」には対応していません。ただ、3Dハイブリットセンサーは搭載しているので立体交差でもズレない、高い自車位置精度を実現、基本設計の古さを感じることはありません。また、パイオニアの魅力と言えば、過去の渋滞情報から分析した渋滞予測データでしょう。ナビ本体は最新のものではありませんが、長くナビを販売してきた歴史の中で蓄積してきたデータはポータブルナビでももちろん使用されています。
それでは次章以降で3メーカーのおすすめポータブルナビをご紹介しましょう。
ポータブルナビのシェアナンバーワンを誇るパナソニックのゴリラシリーズ。デビューから人気のシリーズで、パナソニックからリリースされるカーナビの中で最もリーズナブルなシリーズです。最新モデルは、2017年6月に発売された「SSDポータブルカーナビゲーション CN-G1100VD」です。
おすすめポイント
進化し続けるゴリラシリーズの今回の最大のポイントは、新しいコンピュータを使った新測位システム「Gロケーション」です。測位システムと、Gジャイロと呼ばれる加速度センサーに専用のコンピュータを設定し、GPSから得た情報と合わせて処理を行うことによりナビの精度が向上しました。GPSの電波が届きにくい高架下や、上下道の判別が難しい高速道路と一般道が平行している場所、電波の届きにくい都心部の高層ビルの合間や山間部でも測位可能となり、より正確な自車位置表示ができるようになりました。これはGPSだけでなく、業界初のロシアの測位衛星「グロナス」、日本の真上から電波を送る準天頂衛星「みちびき」と3つの衛星受信が可能になったことで実現したシステムです。
そしてもうひとつの魅力が、2020年までの道路地図が無料で更新できることです。データは年6回の更新が予定されています。他の機能としては、新交通情報サービス「VICS WIDE(従来のVICS-FM多重放送に加え、より安全で快適な道路情報を提供するVICSセンターのサービス)」を搭載しているので、渋滞を避けられる快適なルート探索も可能となりました。VICS WIDEに対応しているのは、ゴリラシリーズの中でCN-G1100VDのモデルだけです。サイズは7V型の大画面液晶画面で、文字サイズは4種類から選べて操作ボタンの大きさも2種類からセレクト可能です。テレビチューナーはワンセグチューナー内蔵。音楽や動画も手軽に再生ができます。
さらにSDメモリーカードを介して、カメラや携帯電話で撮影した画像データも再生が可能で、スライドショー機能やカレンダー、時計表示もできフォトフレームのように使用することもできます。地図は信頼のゼンリン地図、豊富なデータだけでなく、進む方向がわかりやすいリアルな地図表示で収録されていて、迷いやすい郊外では道幅まで表現されています。ドライブ前の情報収集に便利な「るるぶDATA」も車生活を楽しませてくれる要素です。日常からお出かけスポットまでゴリラに任せてドライブを楽しみましょう。
価格
参考価格は4万5328円です。
パナソニック ゴリラ CN-G1100VDの主要スペック | |
---|---|
記録メディアタイプ | SSD |
画面サイズ | 7型 |
解像度 | 800×480 |
タッチパネル | ○ |
TVチューナー | ワンセグ(地デジ) |
VICS | ○ |
VICS WIDE | ○ |
Bluetooth | 対応 |
外部メモリスロット | SDカード、SDHCカード |
幅×高さ×奥行き | 176.5×113.7×21.5(mm) |
重量 | 0.36kg |
参考価格 | ¥45,328 |
※参考価格はAmazon.comでの2017年8月時点での価格です。
パナソニックからもうひとつおすすめしたいのが、SSDポータブルカーナビゲーションCN-G510D。ゴリラシリーズの中で、一番小さいタイプでリーズナブルなモデルです。
おすすめポイント
5V型ワイドのサイズは、軽自動車やコンパクトカーなどの車の所有者に人気です。ゴリラシリーズの中の廉価版モデルでありながら、新測位システム「Gロケーション」は搭載されています。GPS電波が届かずズレやすかった高架下や高速道路と一般道の上下の並走、高速道路の入口等の分岐でも、正確に車の位置を測位できるようになりました。
ゴリラの地図は、約70年の実績がある業界トップクラスのゼンリン製で、家の形や道路の幅まで正確に表現するだけでなく、道路標識や分離帯、車止めの情報まで細かいデータが収録されています。また全国約3万7000件のお出かけスポット「るるぶDATA」が収録しています。地域やジャンルを選択すると、お出かけスポットの情報が写真付きで見ることができます。また細い道もしっかりと誘導してくれる機能や事前に事故多発地点や盗難多発地点を音声やメッセージ表示で知らせてくれる機能も装備されています。
ゴリラシリーズは3つのモデルが発売されていますが、ほぼ使い勝手も地図機能も同じ仕様です。ゴリラシリーズの最上級モデル1100VDとの大きな違いは、サイズが小さいこと、道路マップ無料更新(3年間)がついていないこと、そしてVICS WIDE(従来のVICS-FM多重放送に加え、より安全で快適な道路情報を提供するVICSセンターのサービス)は搭載されていないことです。
参考価格
参考価格は2万4800円です。
パナソニック ゴリラ CN-G510Dの主要スペック | |
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記録メディアタイプ | SSD |
画面サイズ | 5型 |
解像度 | 800×480 |
タッチパネル | ○ |
TVチューナー | ワンセグ(地デジ) |
VICS | × |
VICS WIDE | × |
Bluetooth | 非対応 |
外部メモリスロット | SDカード、SDHCカード |
幅×高さ×奥行き | 129×86×17.8(mm) |
重量 | 0.2kg |
参考価格 | ¥24,800 |
※参考価格はAmazon.comでの2017年8月時点での価格です。
BCN AWARD 2017 PND部門 最優秀を4年連続受賞している、ユピテルのポータブルカーナビがイエラYPF7530です。BCN AWARDとは、全国の量販店の実売データを日次で集計したランキングで、パソコン関連やデジタル家電関連製品の、年間販売台数第1位のメーカーを表彰する賞です。
おすすめポイント
ユピテルのイエラシリーズ、YPF7530は、最新機種の中でも上位モデルとなります。地図データは、最新の2017年春版「マップルナビPro3」を搭載しており、今年3月に開通したばかりの新開通道路や、近年増えているスマートインターチェンジにも対応しています。道だけでなく新規開業施設の情報も多数収録しています。充実の旅行ガイドブックは、重さでいうと約50Kg、価格にして約10万円分相当のマップルの旅行ガイドブック約130冊分のデータが収録。観光ガイド写真は約7万枚収録しています。この膨大な情報量は人気ポイントです。バッテリー内蔵タイプなので、シガーソケットから電源をとらなくても取り外しが可能。お出かけ前に自宅でナビを見ながら旅行の計画を立てることもできます。タブレットPCのようなフルフラットの液晶を装備していて、操作もスマフォのようにスクロールをしたり、ピンチ(2本の指でつまむように操作すること)したりと直感的に操作できます。
GPSは、日本の準天頂衛星「みちびき」にも対応し測位効率アップ。またレーダー探知機が人気のユピテルは、各種取締・安全運転情報に特化していて、オービス(無人式自動速度取締装置)の設置場所や事故多発エリア、取締エリア、駐車禁止エリア等の警告・警報データを6万7000件以上も収録されており、アイコンや警報表示と音声案内で警告してくれます。サイズは、7インチワイドVGA液晶で、飽きの来ないシンプルなデザインです。また、テレビチューナーは、ポータブルナビの中では貴重なフルセグ対応で、キレイで滑らかなテレビ視聴が可能です。地図の更新することができませんが、総合的にみるとコストパフォーマンスが高いポータブルナビです。
参考価格
参考価格は3万1781円です。
ユピテル イエラ YPF7530の主要スペック | |
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記録メディアタイプ | メモリー |
画面サイズ | 7型 |
解像度 | - |
タッチパネル | ○ |
TVチューナー | ワンセグ(地デジ) |
VICS | × |
VICS WIDE | × |
Bluetooth | 非対応 |
外部メモリスロット | microSDカード、microSDHCカード |
幅×高さ×奥行き | 188×118×18(mm) |
重量 | 0.388kg |
参考価格 | ¥31,781 |
※参考価格はAmazon.comでの2017年8月時点での価格です。
ユピテルがリリースするポータブルナビの中では、低価格モデルであるMOGGYシリーズ。液晶画面は5インチワイドと小さく、軽自動車でも設置しやすいサイズとなっています。こちらのポータブルナビの最大の魅力は、必要な機能を備えたうえでのお得な価格。市場価格は1万6000円前後(編集部調べ)です。
おすすめポイント
地図データはユピタルのポータブルナビの上位モデルと同様、最新の2017年春版マップルナビPro3で、地図帳約100冊分の情報を収録しています。目印になる施設や建物、コンビニ、GSなどのイラストや、ロゴマークは大きいアイコンで見やすさを重視。更にアンチエイリアス処理により文字もクッキリ分かりやすくなりました。表示だけでなく、音声での案内機能も向上。右左折専用レーンがある交差点手前での案内に加えて、側道進入用の案内もアナウンスしてくれるので、慌てずに運転に集中ができそうです。
有りそうで無かった新機能として、カーレスキューボタンがあります。事故やバッテリー上がりなどのトラブルが発生した時に、ナビメニュー上にあるカーレスキューボタンをタッチすると専用ダイヤルが表示されます。お持ちの携帯電話から電話をかけると、タイムズレスキュー運営の専任オペレーターがわかりやすくサポートしてくれます。各種取締・安全運転情報もハイグレードモデルと同じで、2016年3月末より導入が開始された、新しい小型オービスの設置場所や、最高速度を時速30キロに制限する新しい交通規制の、ゾーン30もアイコンで教えてくれます。テレビチューナーは非対応で、地図の更新は出来ないモデルとなりますが、車生活を送るうえでは、必要十分な機能が備わっているモデルです。
参考価格
参考価格は1万4796円です。
ユピテル MOGGY YPL523の主要スペック | |
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記録メディアタイプ | メモリー |
画面サイズ | 5型 |
解像度 | - |
タッチパネル | ○ |
TVチューナー | × |
VICS | × |
VICS WIDE | × |
Bluetooth | 非対応 |
外部メモリスロット | microSDカード、microSDHCカード |
幅×高さ×奥行き | 133×85×16(mm) |
重量 | 0.159kg |
参考価格 | ¥14,796 |
※参考価格はAmazon.comでの2017年8月時点での価格です。
2016年以降、新モデルは発売されていないので、事実上パイオニアの最新ポータブルナビになるのが「カロッツェリア ポータブルカーナビ 楽ナビ AVIC-MRP770」です。型の古いモデルだから性能を心配する必要はありません。
おすすめポイント
自車位置の精度を上げるため「車速補完型3Dハイブリッドセンサー」を搭載。こちらは上下、左右、前後、車の傾きなどの細かな動きまで検知が可能で、高速道路の上りや下り、分岐やらせん状の道などGPSが受信しにくい場所でも、高い自車位置精度を発揮します。また、1秒間に5回も自車位置を測位するので、分岐点などで自車位置のトレースに失敗する確率が下がります。
おすすめのポイントは、渋滞情報に力を入れている点です。約33万kmの過去の渋滞情報から分析した渋滞予測データを元に、渋滞する可能性が高い道を回避したルートを提案してくれます。独自のスマートループ渋滞情報TMにより、全国のユーザーから提供される走行履歴データを受信し、最適なルートで到着時間を高精度で把握することが出来ます。
また画面に触れなくても、手を近づけたり振ったりするだけで反応するエアジェスチャー機能を搭載しています。AV画面からナビ画面への切り替えや、地図を拡大するときなど、サッと手を振るだけで操作することが可能です。ボタンを探すというわずらわしさがないので、運転に集中させてもらえます。7V型のワイドモニターで、テレビチューナーはワンセグのみ対応です。
参考価格
参考価格は4万4780円です。
カロッツェリア楽ナビ AVIC-MRP770の主要スペック | |
---|---|
記録メディアタイプ | メモリー |
画面サイズ | 7型 |
解像度 | 800×480 |
タッチパネル | ○ |
TVチューナー | ワンセグ(地デジ) |
VICS | ○ |
VICS WIDE | × |
Bluetooth | 非対応 |
外部メモリスロット | SDカード、SDHCカード |
幅×高さ×奥行き | 186.9×105.6×21.5(mm) |
重量 | 0.46kg |
参考価格 | ¥44,780 |
※参考価格はAmazon.comでの2017年8月時点での価格です。
今回とりあげたポータブルカーナビは、各社独自の得意分野を活かした個性あるラインアップで、セールスポイントもさまざまでした。共通することは、どのポータブルナビも機能が満載で、ナビゲーション性能や渋滞予測、GPS受信等のナビとしての基本操作がハイレベルになっており、取り付けもしやすいことでしょう。取り付けは、シガーソケットに差し込むだけなので誰でも簡単に装着することができ、複数の車でも使え、家でも楽しめるところがポータブルカーナビの魅力です。
地図としてだけでなく、ガイドブック代わりに使うことができたり、オービスの設置場所を知らせる機能があったりと、ナビゲーション以外のプラスアルファな機能も充実しています。こうなると、1台はポータブルナビを用意してもよいのではないでしょうか。ぜひご自身の車生活に合わせて相性のいい一台を見つけてください。
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