ホンダ ステップワゴン 雪上試乗レポート(2/2)

  • 筆者: 清水 草一
  • カメラマン:本田技研株式会社
ホンダ ステップワゴン 雪上試乗レポート
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VSAの力は偉大だ!

ステップワゴン

で、ステップワゴンがどうだったかと言いますと、ビックリするくらいマトモに走ってくれました。

ミニバンで問題になるのは、重心の高さゆえのコーナリングの安定感の低さなわけですが、ステップワゴンは、雪の上でスラローム走行をしても、実に素直に曲がってしまう。「えっ、何も起きないじゃん!」というくらい、ハンドルを切った方向に向きが変わる。

これは、VSA(車両挙動安定化システム)の働きなんですね。ふつう雪道では、エイヤ気味にハンドルを切っても、そうは問屋が卸さないとばかりにクルマがまっすぐ進む「アンダーステア」の状態になるんですが、VSAは、4輪のブレーキを1輪づつ制御して、ドライバーが意図している方向へと曲がるようにアシストしてくれる。

アンダーステアの時は、内側のタイヤだけにちょっとブレーキをかけて、曲がるのを助けてくれるんです。これのおかげで、ステップワゴンはちゃんと向きが変わる!

もちろんその前提には、背が高いミニバンの割には重心が低いという、ホンダ自慢の低重心設計があるわけなんですが。試しにVSAを切ってスラロームしてみると、見事にアンダーステアが出ました。

アンダーステアは、ブレーキを踏んで重心を前の方にかけると弱まり、曲がり始めてくれるのですが、雪道では絶対的な路面の摩擦力が小さすぎて、曲がり始めるまでのタイムラグがとても大きくなります。

これが峠道ならもうガケから落ちたころに曲がり始めます。VSAのありがたみですね。

続いて私はVSAオフのまま、なんとかステップワゴンでテールスライドをさせようと頑張ってみましたが、ムリでした。ミニバンは安定性がとても重要で、基本的にテールスライドは起きない方がベターなので、これも納得です。

見るからに重心の高いステップワゴンは、実は相当に重心が低く、VSAをONにしておけば(キーをひねれば自動的にON状態になります)、雪道でも素直に思い描いたラインをトレースしてくれる。そして、スピンさせようと頑張ってもまずしてくれない。

私がいつかスキー場でペンション経営を始める時は、お客様の送迎用にステップワゴンを検討しようかなと思いました。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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