トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン 試乗レポート|スーザン史子(2/2)
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
インテリアは合格!視界も良くて運転しやすい!
パッソ/ブーンの足回りは、街乗りにはちょうどいい柔らかさ。後席では少し突き上げも感じたけれど、ゆったり足が組めるレッグスペースもあり、乗り心地はまあまあといったところ。
「はじめから収納ありきで室内をデザインした」という通り、収納には11ものスペースを用意。
特に、インパネ中央の照明付きマルチトレイや、助手席前のワイドフリーラックは、リッド(蓋)を取り外し、仕切りもないオープンスペースにしているのがポイント。はみ出しOKなラフ使いもできて、結構便利。
旧型で評判の良かった、ロングクッションモードは新型にも採用。後席の座面を前にスライドさせることによって、前席との隙間を埋めることができ、荷物が床に落ちる心配もなし。
「運転はあまり得意じゃない」という女性も多いという調査結果から、「運転のしやすさ」にもこだわったパッソ/ブーン。最小回転半径は、旧型と同じ4.3mと軽自動車並みで、都内の狭い駐車場での取り回しで苦労することもなさそう。
運転席に座ってみると、高めのシートポジションと、水平基調のインパネで視界はバッチリ。
実は、旧型より着座位置を10mm上げ、ベルトラインは約10mm下げてあるのだとか。さらに、Aピラーのフロントウィンドウ側を凹ませた形状にすることで、ピラーを細く見せているほか、インパネの色もオフホワイトの明るい色合いに、天井には左右に平行するラインを入れることで、天井をより高く見せているんですって。
目の錯覚を利用した、上手な空間づくりに脱帽です。
エンジンは改良を施したダイハツ製の1リッターエンジンと、トヨタ製・新開発の1.3リッターエンジンの2タイプ。エンジン、CVTでそれぞれ燃費向上を図ることによって、旧型より燃費がよくなり、パッソの1リッターモデルで75%、1.3リッターモデルで50%のエコカー減税が受けられます。
今回は、渋滞の多い街中での試乗だったので、それほど大きな違いは感じられなかったものの、高速道路をよく利用するなら1.3リッターがおすすめ、街乗りなら1リッターエンジンで十分です。
加速時のエンジン音はどちらも車内に響く感じはあるけれど、スムーズでストレスを感じることなく運転できました。
商品の企画はトヨタ、設計と開発・生産はダイハツが手がけていますが、「トヨタ パッソ」は主に女性ユーザーがターゲットであるのに対し、「ダイハツ ブーン」は男女関係なく、幅広い層がターゲットになっています。
「ライバルは軽自動車」というぐらい、価格も購入層もオーバーラップしているパッソ/ブーン。身近に感じられる雑貨テイストも、若い世代にはササるんじゃないかな。それに、インテリアの雰囲気や使い勝手は、自分の感覚にもピッタリ。
外観はともかく、インテリアは私的に「合格点」です!
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