あの頃の“四角いボルボ”に乗ってみませんか!? 940エステート編|ボルボ KLASSISK GARAGE(クラシック・ガレージ)

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かつて憧れたクルマを今買おうにも、故障などのリスクを考えて購入を躊躇する人も多いハズ。そんな方に朗報なのが、ボルボが始めたレストアサービス「KLASSISK GARAGE(クラシックガレージ)」だ。今回、生まれ変わった“四角いボルボ”に試乗。果たして、憧れのクルマは今も憧れのままなのか? 当時を知る嶋田 智之氏がレポート! 前編はボルボ940エステート。

>>えっ、3列シートが逆向き!? 超不思議なトランクルームはコレだ

目次[開く][閉じる]
  1. 安心して乗れる旧車がボルボから登場
  2. ボルボお墨付きのメカが手がけた“新車”みたいなクオリティに驚く”
  3. 今見るとコンパクトだが、車内は抜群の広さ
  4. ボルボデザインの良さはシンプルさ! やっぱり四角いボディがイイ
  5. 当時のネガはパワー不足だったが、今乗るとちょうどイイ!?
  6. 素直な運転感覚が好印象! しかも扱いやすい
  7. 乗り心地は穏やかそのもの!

安心して乗れる旧車がボルボから登場

今のクルマにはないデザインやドライビングフィール、若い頃に憧れたノスタルジーだったり。あるいは新しいモノを追うことに疲れてたり。古いクルマに気を惹かれてる人も、実は少なくないと思う。

それでもスルッと入っていけないのは、“古い=ボロい”のでは? “壊れる”のでは? というのが気掛かりだからだ。まぁぶっちゃけ、そういう個体もないわけじゃない。

これなら安心して乗れるんじゃ? といえるクルマもに、今回2台に試乗してきた。ボルボ・カー・ジャパンが展開しているKLASSISK GARAGE(クラシック・ガレージ)できっちりと手が入れられた、驚くほど状態の940エステートと240GLEの2台だ。今回は940エステートをお届けする!

ボルボお墨付きのメカが手がけた“新車”みたいなクオリティに驚く”

KLASSISK GARAGEでは生え抜きの専任スタッフとメカニックが上質な下取り車などをベースに、本国で作られる純正パーツを使ってフルレストア。もしくはセミレストアのようにして手を入れる。

良心と技術力が問われる分野なだけに、誇りを持って仕上げられてることは想像できていたが、新車当時を知ってる身としてマジメに唸らされた。

ボルボが手がけるレストアサービス「クラシックガレージ」の詳細はコチラ▼

ボルボ/940エステート
ボルボ 940エステートカタログを見る
新車価格:
385万円439.4万円
中古価格:
90万円276万円

今見るとコンパクトだが、車内は抜群の広さ

最初に触れたのは、940エステートだ。ボルボ 940は、1985年デビューの740の後継で、1990年から1998年にかけて生産されていたミディアムクラスのセダン/ステーションワゴン。試乗車は御覧のとおりワゴン版で、1998年式の最終型「940 クラシック エステート」だ。

事実上は740のビッグマイナーチェンジ版といえるモデルゆえ、フラッグシップのような位置づけで、車体も当時のボルボのラインナップの中では最大級。

全長4850mm、全幅1755mmというサイズは今となってはコンパクトにすら思える大きさだが、乗り込んでみるとスペースは充分! インテリアの色味もあるのだろうけど開放的で、大人4人ならわりとゆったり過ごせそうだ。

今流行りの3列シートモデルも!?

エステートには荷室に後ろ向きの2人掛けとなる収納式の3列目シートが備わるモデルもあって、試乗車はまさしくそれ。大人が移動に使うにはちょっとキツイけど、子どもって意外とこういうの好きなんだよな? と思う。理屈じゃなく楽しいのだ!

ボルボデザインの良さはシンプルさ! やっぱり四角いボディがイイ

940(やベースとなった740)は、いわゆる四角いボルボの中でも、際立って四角い! 今のV60やV90なども、この頃のスタイリングをイメージさせてくれるものの、“四角っぽさ”は段違いだ。

ましてや複雑な曲面を多用したデザインが圧倒多数な今、魅力的に感じる人も少なくないんじゃないだろうか。

スカンジナビアデザインの特徴のひとつはシンプルな造形を手抜きなしに創造することだ。個人的にも新車当時からこのスタイリングには好感を持っていて、あれから30年前後の時間が経過してるのに変わらず“いいなぁ……”と感じられるのは、その本質を突いたシンプルさの賜物なんじゃないかと思う。

超懐かしいっ! 四角いボルボの歴史はコチラ▼

当時のネガはパワー不足だったが、今乗るとちょうどイイ!?

一方で、新車時に最高に気に入ってるとはいえなかったのは、走らせたときのパフォーマンスだった。

今回の940エステート“クラシック”が搭載してるエンジンは、2.3L直4SOHC+ターボ+インタークーラーの165ps仕様。後に低回転域でのトルク補強のためのライトプレッシャー(低圧過給)ターボが登場したので区別のためにハイプレッシャーターボと呼ばれるが、1.5トンの車体を活発に走らせるほどのパワーはなく、ちょっと退屈に感じられたのだ。若さ=馬鹿さ、だったのだろう。

絶対的なパワーはないが、大人な味付けが◎

というのも、今回ひさびさに走らせてみたら、ハイプレッシャーターボ搭載の940エステート、ずいぶん印象がよかったのだ。いや、やっぱりスポーティとはいいがたいし、俊足というわけでもない。

でも、その気になれば現代の高速道路の右レーンに臆せず出ていけるぐらいのスピードは持っているし、何よりエンジンが吹け上がっていくときの、ヒステリックな感覚など微塵もない“まろやか”な大人の振るまいがとてもいい。何だかホッとできるのだ。

素直な運転感覚が好印象! しかも扱いやすい

シャシーまわりからのフィールも同じ。クイックに反応するわけではないが、思い通りにキチンと曲がってくれる。少しオーバースピード気味にコーナーへ侵入したりすると、軽めのアンダーステアを感じさせてそうと伝えてくれる。

940はボルボ最後の後輪駆動。FRらしい自然なフィールということもできるけど、素直というよりは実直という方が相応しい感じだ。

乗り心地は穏やかそのもの!

それに乗り心地も決してふんわりしてるというわけじゃないけど、当たりが適度にソフト、滑らかでまろやか。優しい乗り味で、気持ちいい。

走らせているうちに、自分までゆったりした気持ちになって、リラックスできてしまう。血気盛んだった若い衆時代には理解できなかったけど、こうした穏やかな味わいこそがこのクルマ本来の持ち味だったんだな、と感じたのだった。

次回は1974〜93年まで生産されたロングセラーモデルの240GLEをレポート! その印象はどうなのか? 加えて、ボルボのクラシックガレージが手がけるクルマは買いなのか? 気になることをユーザー目線で徹底解説する。

ボルボの懐かし〜い車種や最新ワゴンはコチラを確認▼

【筆者:嶋田 智之/撮影:茂呂 幸正】

ボルボ 940エステート クラシック 主要スペック比較表

車種名

940エステート

グレード名

クラシック AT

価格(消費税込み)

429万円

全長×全幅×全高

4850mm×1755mm×1495mm

ホイールベース

2770mm

駆動方式

FR

車両重量

1480kg

乗車定員

5名

エンジン種類

直列 4気筒 SOHC

総排気量

2316cc

エンジン最高出力

nullkW(130PS)/4900rpm

エンジン最大トルク

nullNm(23.4kg・m)/2300rpm

トランスミッション

フロア 4

使用燃料

ハイオク

タイヤサイズ

205/55R16

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嶋田 智之
筆者嶋田 智之

本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと4つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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