フォルクスワーゲン 新型パサート・パサートヴァリアント 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ダウンサイジングという大きな魅力が加わった新型パサート
シンプルで整然としたインテリアは、従来型に対し、シート、センターコンソール、ドアトリムなどが新しくなったほか、ダッシュボードやメーターパネルの素材や細部デザインが改められ、全体的により上質な印象となった。
収納スペースも充実ぶりや、居住空間の広さは従来からパサートの美点だが、それは新型も同様。
とくに後席の広さがありがたく、高めに設定されたヒップポイントのおかげで見晴らしも良好。ヒール段差も十分に確保されている上、座面と背もたれの角度がちょうどよいおかげでオシリの据わりもいい。もちろんエアコンの吹き出し口もある。
ラゲッジスペースは、565リットルの容量を誇るセダン、603リットルから最大で1731リットルまで拡大できるヴァリアントとも広大。
奥行きはかなり大きく、タイヤハウス後方にパーテーションとして小さなパネルが設置されていて、これを外すとゴルフバッグを横向きに置ける横幅が確保されるようになっているところも重宝しそうだ。
また、ハイラインであれば、トレッド面に直径5mm以下のクギが刺さり穴が開いた場合に自己修復するという「モビリティタイヤ」を履くため、スペアタイヤはラゲッジフロア下に積まれておらず、そこも収納スペースとして活用できる。
試乗した印象は、過度にスポーティテイストを追求していないところがパサートらしく、乗り心地はいたって快適で、しっかりとしたドライブフィールも健在だ。
ただし、正直なところ、従来型パサートに見られた、あらゆるものが巧みにバランスされた感覚からすると、新型では、たとえば剛性を上げて硬くなったボディに対し、やや足まわりがキレイに動いていない印象がある点など、全体の調和が少々乱れた気もしなくはない。
しかし、総じて持ち前の骨太感は期待どおり持ち合わせているといえる。
そして、前述のとおり新型パサートは、プレミアムブランド車よりも圧倒的に安い価格ながらも、内外装のクオリティ感はより近づいたように見えるし、むろんVWブランド自体への信頼感もある。
そこへ、さらにダウンサイジングという大きな魅力が加わったわけで、今の時代に求められるものをいくつも身に着けた、より「刺さる」人の多いクルマになったように思える。
これまでCクラスや3シリーズ、アウディA4やボルボS60/V70などを愛用してきた人にとっても、新型パサートは目を向ける価値のあるクルマかもしれない。
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