芦ノ湖に源を発する早川の流れに沿って、国道138号線を走る。仙石原へ入ると、箱根外輪山が間近に迫ってくる。木漏れ日に包まれながらクルマを走らせた先に、KANAYA RESORT HAKONEはある。6,500坪を数える森の中に佇む、わずか14室のプライベートリゾートだ。そこにあるのは、風や木々、鳥たちが奏でる音色だけ。静謐の中で過ごす、特別な滞在がスタートする。
目次
コンセプトジョン金谷鮮治ゆかりの地に佇む「森の別邸」
「KANAYA RESORT HAKONE」は、日本最古のリゾートホテルにルーツを持つ、鬼怒川金谷ホテル同系列のラグジュアリーリゾート。鬼怒川金谷ホテルの創業者であるジョン金谷鮮治は、大学卒業後すぐ、この箱根の地で修行し、ホテルパーソンとしてのいろはを学んだ。そんなジョンゆかりの箱根で、彼のスピリットを体現した「森の別邸」として誕生したのが、この宿なのだ。
箱根の広大な森の中に、客室は14を数えるのみ。凛とした空気に包まれた森の中にある静謐を感じ取りながら、ゆったりと過ごすことができる。プライベートな寛ぎを希求したラグジュアリーな空間、そして極上のおもてなしに、心が癒やされるはずだ。
料理和食の繊細さが生きたフレンチ 箸で食べられるのが金谷流
ディナーは、かつてジョン金谷鮮治が西麻布で営んでいたレストランと同じ名を冠する「西洋膳所 JOHN KANAYA」で。本格フレンチレストランに劣らぬ設えに、ゲストは少し緊張するかもしれない。しかし、必要以上に肩に力を入れなくていい。席には箸が準備され、チャーミングなオーナメントが歓迎してくれる。
そう、ここで味わえるのは「箸で食べられる」創作フレンチ。神奈川県内はもちろん、世界中から選りすぐった旬の食材は、ジョンが重んじた「和敬洋讃~East meets West~」の精神で金谷流のフレンチに昇華する。和食の持つ繊細さや、「umami(旨味)」を生かした一皿ひと皿は、驚きと発見に満ちあふれている。ソムリエがその日の料理に合わせて選んだ、ワインとのマリアージュも楽しんでほしい。
部屋全室専用露天風呂つき プライベートなくつろぎを
客室のコンセプトは、「森のラグジュアリールームで極上の寛ぎを」。すべての部屋に源泉掛け流しの専用風呂やプライベートワインセラーがついている。寝具にも注目だ。英国王室も愛用した「スランバーランド」のベッドに、綿100%のサテン織りシーツ。妥協のない至高の寝心地を体感してほしい。
おすすめはコンセプトスイートルームの「JOHN KANAYA Suite」。ダイニングテーブルを配したリビングに寝室がついた、122平米の贅沢なスペースでゆったりと過ごせる。4室ある「Deluxe」は、プライベート感あふれる「ちょうどいい」空間。大きめに設えられたバスタブで、のんびりと入浴できるのが嬉しい。これらを含め、客室は10タイプ。それぞれに個性があるので、部屋選びも楽しくなってしまう。
部屋からの景色箱根の森に身体が溶け込み、五感が研ぎ澄まされる
それぞれの客室には、テラスが設けられている。標高700mを超える高原の優しい風に誘われて外に出ると、その静けさに驚くだろう。箱根火山が長い年月をかけて形作った山肌に、ブナなどの広葉樹が茂り、豊かな森が広がっている。目を閉じて耳をすませば、木々がこすれる音や鳥のさえずりがハーモニーを奏でる。草花が発する爽やかな薫りに、思わず深呼吸したくなる。
日暮れどきは橙色に染められた森の情景に、夜は漆黒の空で繰り広げられる天体ショーに、朝は陽光に照らされながら歌う鳥たちの美しいコーラスに、心を揺さぶられるだろう。森の中に自分の身体が溶け込み、五感が研ぎ澄まされ、リフレッシュしていく。KANAYA RESORT HAKONEでの滞在では、そんな唯一無二の体験ができるのだ。
温泉大涌谷の「美肌の湯」を かけ流しで心ゆくまで
プライベートなくつろぎを重んじるこの宿に、大浴場は存在しない。すべての客室に備わったプライベートバスで、好きなときに好きなだけ、誰にも気兼ねせずに湯浴みができる。
やわらかな質感の十和田石でつくられた浴槽は、それぞれの部屋に合わせたデザインで、一つひとつ異なる趣がある。注がれているのは、大涌谷温泉のとろりとした湯。直接引き込こまれた鮮度の高い源泉をかけ流すという贅沢は、どこでも享受できるものではない。泉質は酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。硫黄を含んだ独特の香りの湯に浸かると、肌がつるつるとする。この温泉が数々の湯治客に愛され、「美肌の湯」と称されるゆえんだ。入浴するたび、箱根の自然が持つヒーリングパワーも手伝って、心と身体がじんわりと解きほぐされていく。
美食と名湯、そして森の空気に癒やされるKANAYA RESORT HAKONE。しかし滞在を思い出深いものにしているのは、他でもない、スタッフの心温まるもてなしだ。14室という規模も手伝って、細かい部分への気配りができるのだろう。心身ともにリラックスできるからこそ、この宿は訪れる人それぞれにとっての「森の別邸」でありつづけるのだ。
キーパーソン


日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」の創業者・金谷善一郎の孫にあたるジョン金谷鮮治。西洋式の家庭環境で育ち、パイオニア精神を深く受け継いだ鮮治は、一流ホテルで修行を積んだ後、金谷ホテル観光株式会社の初代社長に就任。同ホテルと鬼怒川エリアの発展だけでなく、国内ホテルの近代化にも大きく貢献した。
1971年、鮮治は「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」をオープン。日本の食文化を西洋の料理、インテリア、サービスと融合させたレストランは、彼の経営哲学である“和敬洋讃”を具現化したものだった。和洋両方の良さを兼ね備えた一流の設備とサービス。その集大成として1978年に鬼怒川金谷ホテルが開業した。
開業を心待ちにしていた鮮治は、前年に病のため他界。完成を見ることは叶わなかったが、彼の子孫たちへと、そのスピリットは継承されている。経営哲学を守りながら、時代に合わせて改良し、別荘のくつろぎとホテルの洗練さ・利便性を融合。日本最高のリゾートホテルへ。カナヤ・スピリットの挑戦はこれからも続く。
お知らせ
衛生管理(新型コロナウイルス感染予防対策)について
【KANAYA RESORT HAKONEより衛生管理について】
KANAYA RESORT HAKONEでは、2020年6月より新たな衛生・消毒プログラムを導入しました。
本プログラムは、①「施設の衛生管理」 ②「人からの感染防止」 ③「徹底した衛生管理」の3つの視点から構成されております。
お客様と社員が安心して過ごせる環境を目指し、今まで以上に衛生管理及び消毒作業に手間と時間を掛けてまいります。
※本プログラムは、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会「宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドライン(第1版)」を元にプログラム立案しております。
詳しくはKANAYA RESORT HAKONE 公式サイト内「新型コロナウイルス感染予防対策に関するお知らせ」にてご確認ください。
https://hakonekanaya.com/sanitation/
更新日:2021年1月22日