トヨタ G'sノア ヴォクシー 試乗レポート(4/4)

内容のわりにかなり割安な理由とは？

エッジとG’sの価格差は31万5000円で、この差をどう考えるかは、求めるものによって変わってくるだろうが、走りにこだわるのであれば迷わずエッジを選ぶべきとお伝えしておこう。

そもそもG’sは、ライン生産される部分の比率が高いため、架装するためにもともとの部品を捨てることをしていないので、実はもともと内容のわりにはかなり割安となっている。 G’sもエッジも「（モデリスタ等に比べると）ざっくり半値ぐらいですんでいる」とのことだった。

ところで、フットワークがこれだけよくなっているとなおのこと物足りなく感じてしまうのが、ベース車から手の加えられていない動力性能だ。

むしろ、タイヤのパフォーマンスを上げたことで、抵抗感も増しているような気もしなくない。 これについて開発陣に訊くと、「現状の優れた燃費を損ないたくないので、エンジンをいじる予定は今のところない」とのこと。

せっかくとても気持ちよく走れる足まわりに仕上がっていたので、これでおしまいというのはちょっともったいない気もするのだが、今のところそういうことではあった。特殊なモデルにつき、月の生産は約200台（年内は月約400台の生産）になるとのことだったが、すでに1000台を超える受注があるとのこと。

価格がそんなに高いわけでもないので、けっこう売れるんじゃないかと思うのだが、生産キャパがそんなに小さくていいのかな？と思ってしまったほど。 だから欲しい人は早めになんらかのアクションを起こすことを勧めたい。

とにかく筆者も、こうした背の高いミニバンに乗って、これほど「楽しい！」と感じ、もっと走っていたいという気持ちになったのは初めてのことである。