悪路テストでの破損をデザインに反映!? トヨタ 新型ランドクルーザー300のシンプル過ぎるかたちは“悪路走破性”が最優先

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流麗さを競い合う最新モデルとは真逆な、四角く無骨なデザインが魅力の新型ランドクルーザー300。タフで強靭な性能が外観からも伝わってくる。しかしこれはもちろん、単に差別化のためだけにデザインされている訳ではない。悪路走破テストなどから導き出されたというそのデザインを、新型ランドクルーザー300のサイドビューから紐解いていこう。

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  1. ホイールベースは4世代・30年以上に渡り不変の“ランクル黄金比”を継承
  2. 世界一の悪路走破性は絶対命題! 前後デザインもまず「対地障害角」の確保が重要視される
  3. 世界中の悪路走行実験では、バンパーのかどが削れた! 経験を反映し前後バンパーのデザインを“いなす”よう修正

ホイールベースは4世代・30年以上に渡り不変の“ランクル黄金比”を継承

トヨタ 新型ランドクルーザー300の全長は4950mm。ホイールベース(前後車軸間の距離)は2850mmだ。新型ではプラットフォームは新設計のものに刷新されたが、全長、ホイールベースともに先代のランドクルーザー300と全く同じ寸法で継続されている。

そればかりかホイールベースに至っては、1989年登場の「ランドクルーザー80」から、1998年登場の通称「ランクル100」、2007年の「ランクル200」そして今回2021年8月登場の「ランクル300」まで、4世代に渡って不変という伝統のホイールベースとなっている。

世界中の道なき道を制するランドクルーザーシリーズだが、そうした様々な悪条件下で最も性能を発揮するのが往年のランクル80シリーズだったという。トヨタではこれを“ランクルの黄金比”だと説明する。

世界一の悪路走破性は絶対命題! 前後デザインもまず「対地障害角」の確保が重要視される

世界一の悪路走破性を絶対命題として開発された新型ランドクルーザー300。悪路を乗り切りためには、四輪駆動システムやサスペンション・フレームの設計など様々な要素が絡むが、まず最初に解決しなければならないのは「対地障害角」の確保だ。

図の通り、フロントの「アプローチアングル」は32度、リアのデパーチャーアングルは26度、ホイールベース間で乗り越えられる障害角「ランプブレークオーバーアングル」は25度をそれぞれ確保する。

ちなみに最大渡河性能は700mm。つまり水深70cmなら通過可能という訳だ。

世界中の悪路走行実験では、バンパーのかどが削れた! 経験を反映し前後バンパーのデザインを“いなす”よう修正

こうした対地障害角の確保は、外形デザインにも大きく響いてくる。また開発段階で世界の悪路を実証実験した結果、前後バンパー角(かど)のダメージが少なくなかったことから、想定されるアプローチアングル・デパーチャーアングル以上に“いなす”形状としている。

さらに空気抵抗の軽減とフォルムの安定化を意図し、車体後部全体に“絞った”形状としたことから、リア周りはシュッと引き締まったデザインとなっているのも新型ランドクルーザー300の特徴である。

このように、機能性を最優先に考慮してデザインされたと聞くと、新型ランドクルーザー300がますます精悍でたくましく見えてくるのだから不思議だ!

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:島村 栄二・TOYOTA]

トヨタ/ランドクルーザー300
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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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