TRDパーツでカスタムした新型クラウンに試乗|ドイツ車とも張り合える気持ちの良い走りを堪能

新型クラウンのスポーティグレード「RS」専用のTRDエアロパーツを装着

群馬サイクルスポーツセンターで行われた試乗会では、驚くほど乗り心地が良くなったTRDハイエースに加え、TRDが手を入れたクラウンにも試乗した。

関連記事:TRDが手掛けた衝撃のハイエースに試乗|働くクルマの代表が高級ミニバンに大変身!?

こちらは、新型クラウンのスポーティグレードであるRSにフロントスポイラー、サイドスカート、リアバンパースポイラーのエアロパーツセット(18万5000円)、19インチの“TRD SF4”鍛造アルミホイールとミシュラン パイロットスポーツ4Sタイヤのセット(63万6000円)、そしてパフォーマンスダンパー(9万円)とドアスタビライザー(3万円)などが備わったものだった。※価格はいずれも消費税抜

>>スポーツセダンと呼ぶに相応しいTRDクラウンの画像はコチラ!

新型クラウンのイメージを強調するエアロキット

15代目となる新型クラウンはロングノーズのショートデッキへとスタイリングデザインを変え、いわゆる“オヤジっぽさ”のないスポーティな印象と、トヨタの上級セダンとしての矜恃を風格ではなく上品さで表現したかのようなイメージを併せ持つモデルへと進化した。

TRDのエアロキットは、その雰囲気をブチ壊しにすることなく、むしろ巧みに強調しているようにも感じられて、個人的には好ましい。エアロパーツそのものが黒で統一されるブラックエディションもラインナップされていて、そちらの抑制の効いた雰囲気もより引き締まって見える感じは、さらに好ましい。

いずれもノーマルより低くワイドに見えるから、僕が新型クラウンのユーザーなら間違いなく装着を検討することだろう。

ただ……申し訳ない。残念なことに僕はノーマルの新型クラウンにはタイミングが合わず未試乗で、TRDクラウンを走らせてみた感じをノーマルと比較してお伝えすることができない。

元々実力のあるサスペンションをさらにブラッシュアップ

新型は先代より走りもスポーティさを増しているそうだが、けれどこのTRDクラウンも間違いなくスポーティだった、ということだけは自信を持って言える。というか、ハッキリと“スポーツセダン”と呼んでしまって差し障りのないようなフィーリングだった。

TRDクラウンはサスペンションそのものには手が入っていないから、過ぎることのない程度の締まり具合とひたひた路面を捕らえて走る感覚は、クラウンが元々持つ実力なのだろうと思う。

ただ、ハードコーナリングを試みたときのステアリングフィールのクリアな感じは、車体の前後にあって左右方向のボディの動きを制限するパフォーマンスダンパーと、ドアとボディの間の隙間を埋めて剛性を高めるドアスタビライザーの効果も大きいのではないかと感じた。

ドイツ勢にも負けない気持ちの良いハンドリング

いずれにしても、今回のテストコースのようなタイトなワインディングロードで、このクルマから感銘を受けたのは事実。

見事なまでのロードホールディングとコーナリングスピード、さらに(こちらの方が重要だと思うのだが)ステアリングを切り込んでコーナーに入っていくたびに抱く期待感と、それを裏切ることなく満たしてくれるハンドリングの素晴らしさとフィールそのものの気持ちよさを、たっぷりと堪能することができた。

このクラスのセダンはドイツ勢の独壇場と見られているフシがあるけれど、TRDクラウンはそれらに少しも負けてないとすら感じられた。

自他共に認めるスポーツカー好きの僕が、生まれて初めて“ちょっとクラウン欲しいかも……”なんて思ってしまったことも、付け加えておこう。

[TEXT:嶋田智之/PHOTO:和田清志]

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嶋田 智之
筆者嶋田 智之

本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと4つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る

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