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自動車評論家コラム 2019/9/11 10:05

アルファード成功の陰にエルグランドあり!?

トヨタ アルファード ハイブリッド エグゼクティブ ラウンジ[E-Four(4WD)/7人乗り]
アル&ヴェルはエルグランドに負けて商品力を高めた!?アル&ヴェルはエルグランドに負けて商品力を高めた!?アル&ヴェルはエルグランドに負けて商品力を高めた!?アル&ヴェルはエルグランドに負けて商品力を高めた!?画像ギャラリーはこちら

爆売れアルファードは、日産 エルグランドへの対抗心から生まれた

トヨタ アルファードの初代モデルは「打倒! 日産 エルグランド」をテーマに開発された。トヨタは1995年にLサイズミニバンのグランビアを発売して、姉妹車のグランドハイエースなども用意したが、1997年に発売された初代エルグランドに販売面で負けていたからだ。

当時のトヨタはライバル車に負けることを徹底的に嫌い、エルグランドに勝つことを目的に渾身の開発を行って、後継車種の初代アルファードを造り上げた。発売日は2002年5月22日、これは2代目エルグランド発売日の翌日であり、対抗意識をあらわにした。また報道発表会にはCMで起用した俳優のジャン・レノを招いて盛り上げた。

>>えっ、初代はこんなに大人しい顔!? 歴代アルファードを画像で振り返る(16枚)

経営再建中の日産に勝利! 2倍の売れ行きに

初代アルファードは、駆動方式を従来の後輪駆動から前輪駆動に変更して、床を低く抑えた。乗降性と居住性を向上させ、低重心になるから走行安定性も高まった。メッキグリルを装着したフロントマスクは上下方向に厚みを持たせ、外観の見栄えも大幅に向上させている。内装の質も高く、ミニバン仕様のクラウンという印象だった。2003年には高価格車ながら6000~7000台を毎月安定的に販売している。

一方、2代目エルグランドは、従来型と同じ後輪駆動のプラットフォームを使って初代からの変化が乏しかった。当時の日産は経営再建の真っ最中で、2代目エルグランドは厳しい環境の中で開発を進めたからだ。また当初V6 3.5リッター一本のみのエンジンラインナップや(トヨタはリーズナブルな4気筒2.4リッターも用意)、フロントマスクの個性が強すぎたこともあり、売れ行きは伸び悩んだ。アルファードと同時期に発売されながら、2003年の売れ行きは月に2000~3000台だ。

この後、アルファードは2003年にハイブリッドを加えて、ユーザー層をさらに広げた。「打倒エルグランド!」を成就させたのだ。

姉妹車ヴェルファイアが加わり、さらに進化

アルファードは2008年には2代目にフルモデルチェンジされ、この時はフロントマスクのデザインが異なる姉妹車のヴェルファイアを新たに用意した。ネッツトヨタ店の取り扱い車種は、従来のアルファードVからヴェルファイアに変更されている。

負けず嫌いのトヨタは、エルグランド風の二段式ヘッドライトデザインをヴェルファイアに与え、追い打ちをかけた。

2代目アルファードと初代ヴェルファイアは、基本的な外観スタイルは初代アルファードを踏襲したが、プラットフォームとV型6気筒エンジンは新開発された。ハイブリッドも新しいタイプになり、走行性能、乗り心地、質感などを総合的に高めている。

そして2015年に、アルファード&ヴェルファイアは現行型へフルモデルチェンジした。従来型は、新しくなったエスティマのプラットフォームやエンジンを使って開発されたが、現行型ではエスティマのフルモデルチェンジが見送られている(2019年10月に生産を終える予定)ため、アルファード&ヴェルファイアのみが新型になった。

現行型ではプラットフォームを刷新して、リアサスペンションも車軸式のトーションビームから独立式のダブルウイッシュボーンに改めた。走行安定性と乗り心地のバランスがさらに向上して、内装も豪華さを増している。

モデルチェンジでオラオラ顔を強め、売れ行き絶好調をキープ

トヨタ 新型アルファード

発売から4年以上が経過した今でも、アルファードとヴェルファイアの売れ行きは絶好調だ。2019年上半期(1~6月)の登録台数を1か月平均にすると、アルファードが5878台、ヴェルファイアは3460台に達する。以前は販売店舗数の多いヴェルファイアの売れ行きが好調だったが、現行型では逆転した。アルファードが存在感の強いフロントマスクを採用したからだ。これはLサイズミニバンの売れ行きが、フロントマスクに大きく左右されることを示している。

両姉妹車の登録台数を合計すると、1か月平均で1万台近い。これはシエンタやセレナと同程度で、売れ筋グレードが370~500万円に達する車種としては、圧倒的に多い台数だ。

トヨペット店では「政治家、企業の重役、芸能人などがアルファードを使う様子がTVなどで放映され、イメージを高めた」という。昔はクラウンが高級車の代表だったが、今はアルファードだ。

この影響もあり、クラウンは現行型でスポーティ指向を強めた。低重心でボディ剛性の高いセダンの価値を表現している。

高級版アルファード!? レクサス LMは日本でも売るべき

LEXUS初のミニバンLEXUS LM300h【上海ショー2019】(撮影:加藤 博人)

最近はミニバンの売れ行きが以前に比べて下がったが、それでもアルファード&ヴェルファイア、ミドルサイズのヴォクシー、ノア、エスクァイアは登録台数が依然として多い。ミニバンは国内販売を支える重要なカテゴリーになっている。

なお、中国でアルファード&ヴェルファイアをベースにしたレクサス LMが発表されたが、今のところ日本で販売する予定はないという。販売店によると「日本で売るレクサス車は、既存のトヨタ車をベースにしない」といった考え方があるようだが、ミニバンは日本が主力市場だ。レクサスLMも、むしろまず日本から販売を開始すべきだろう。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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