スバル 新型WRX S4 試乗&詳細解説|スバルが目指す“走りの理想”がここに現る!(1/2)

スバル 新型WRX S4 試乗&詳細解説|スバルが目指す“走りの理想”がここに現る!
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気軽に乗れるスポーツセダン「スバル WRX S4」が2017年7月、初の大幅改良

WRXと言う名は、クルマ好きなら「高性能の証」だが、一般の人にとっては「マニア向け」、「敷居が高い」と言う印象を持つそうだ。王道の「WRX STI(以下STI)」に対し、もっとスポーツモデルを気軽に乗って欲しい、そんな新たなスポーツセダンの提案が2014年に登場した「WRX S4(以下S4)」である。

S4は歴代WRXが築きあげてきた運動性能をキープしながらも、WRXが最も苦手としてきた環境性能/燃費性能、快適性能や内外装の質感までこだわったスポーツセダン。「誰が乗っても高性能を感じられる」、「ハイスペックなのに乗りやすい」など、WRXをより多くの人に体感してもらうためのスバルの挑戦は成功し、これまでWRXを知らなかったユーザーも手に入れた。また、全てのスバルラインナップの中で最も輸入車からの乗り換えが多く、それはスバル自身も驚いたそうだ。

発売以来、245タイヤ+専用サスペンションモデルの追加やイタリア・マリオレヴィ社が手掛けたスペシャル内装を奢った「スポルヴィータ」やSシリーズの走りを2ペダルで体感できる「tS」などの限定車をラインナップしたが、今回2017年7月のマイナーチェンジは初の大幅改良となる。

開発コンセプトはデビュー時に掲げたパワーとコントロールの究極バランス(ピュア・パワー・イン・ユア・コントロール)をぶれることなくより高みに持って行くことだ。ポイントは「期待を超える走りの進化」、「内外装の質感と実用性のアップ」、「アイサイトおよび安全性の進化」だ。

サスペンションはKYBとビルシュタインの2種類を設定

スバル WRX S4

まず走りの進化だが、3代目と比べ、ねじれ剛性40%以上アップ、曲げ剛性30%以上のアップの軽量高剛性ボディの変更はないが、フラットで減衰の効いた乗り心地を実現させるために最適化。サスペンションのセットアップは2種類用意され、ベーシックな「2.0GT(KYB仕様)」はダンパー/コイルバネ/スタビライザーを最適化、上級仕様の「2.0GT-S(ビルシュタイン仕様)」はダンパー/コイルバネはそのままにスタビライザーを最適化。ちなみにGT-Sは従来モデルは225/45R18タイヤ仕様と245/40R18仕様の2種類が用意されていたが、新型は245/40R18仕様に一本化。更に電動パワステも変更され操舵フィーリングを改善。ちなみにタイヤ銘柄は2.0GT/2.0GT-S共に変更はない。

STIはダンパー/コイルバネ/スタビライザーの変更に加え、スバル量産仕様初となる245/35R19(アドバンスポーツV105S)+新ブレンボブレーキ(モノブロック+ドリルドローター仕様)とフル電子制御化された新マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)方式AWDの採用も行なわれている。

“機能優先”の姿勢を貫いたエクステリア

スバル WRX S4

従来モデルでも頑張っていたものの、世界のライバルと戦うためにはWRX S4/STIの内外装のデザイン/質感に課題はあった。また、全面刷新された新型インプレッサ/XVによるボトムアップもあったことから、更なるレベルアップが必要となった。

エクステリアはスバルのデザイン言語「ダイナミック&ソリッド」を盛り込み、開口部はアッパーを小さく、ロアーを大きくすることで、ワイド&ローを印象づけるようなアグレッシブなマスクに変更。性能に見合うスタイリングはもちろん、冷却性能向上と機能も抜かりはない。ちなみにデザイナーは「デザイン代に5mmでもいいので寸法を」と訴えたそうだが、開発陣は「ミリ単位でも運動性能を犠牲する変更はNG」と“機能優先”の姿勢を貫いたと言う。ホイールも新デザインに変更され、2.0GT/2.0GT-Sともにスポーツ性を強調させた形状が採用されている

STIも同デザインを採用するが、バンパー左右のグリルのデザインが異なり、フォグランプレスでより機能優先の形状を採用しているのが差別化ポイントだ。

ちなみに今回のモデルから2.0GT-Sはトランクリップスポイラーに加えて大型リアスポイラーのメーカーオプション設定がプラス。一方WRX STIの上級モデル(タイプS)には、大型リアスポイラーに加えてトランクリップスポイラーの設定をプラス。多様化するユーザーのニーズにも対応している。

プレミアム性がアップしたインテリア

スバル WRX S4

一方、インテリアは各部でカーボン調/アルミ調とバラバラだった加飾をハイグロスブラックに統一し、スポーツ性のみならずプレミアム性もアップ。

また、インパネ上部のマルチファンクションディスプレイを5.9インチ&高精細化やメーターカラーの変更(アンバー→ホワイト)、8インチナビ対応のためにエアコンパネルの変更など小変更がメインだが、実は見えない部分にもシッカリ手が入っており、ドアガラス板厚アップ(フロント/リア)やウェザーストリップ/シール/吸音材などの改良で静粛性が引き上げられている。

STIの静粛性アップはS4に対して一部省略されている部分もあるが、スバル初採用となる“電動”レカロシート+赤シートベルト、フロントコンソール表皮巻き化なども実施している。

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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