セダン不遇の時代にスバル WRX S4はなぜ売れた!? その答えは価格と装備を考えるとバーゲンプライスだったから

画像ギャラリーはこちら

スバル 新型WRX S4は2021年冬にも日本で発売される見込みだ。じつは初代WRX S4はセダン不遇の現在において、非常に好調なセールスを記録したモデルでもある。そこで今回はインプレッサ WRXの歴史を振り返りながら、なぜ初代WRX S4はビジネス的に成功を収められたのか? という理由を考えてみたい。

目次[開く][閉じる]
  1. SUV全盛の今、現行WRX S4は大ヒット!
  2. WRX S4の歴史は長い! 元祖モデルは2000年にデビュー
  3. 現行WRX S4からインプレッサと決別! 新世代スポーツセダンに生まれ変わった
  4. 初代WRX S4はコスパ最強モデルだった! 新型モデルも良さを生かしつつも進化に期待

SUV全盛の今、現行WRX S4は大ヒット!

北米で2021年9月10日にスバル 新型WRXが発表され、近いうちに日本にも新型WRX S4として導入される予定だ。2014年に登場した初代WRX S4は日本ではクラウンですらセダンが売れない時代にも関わらず堅調なセールスを記録したのだ。今回はその理由を考えてみた。

WRX S4の歴史は長い! 元祖モデルは2000年にデビュー

初代WRX S4が売れた理由を考える前に、1992年登場の初代インプレッサから始まったWRXを振り返ってみたい。WRXは当時スバルが初代レガシィで参戦していたWRC制覇のため、ザックリ言えばレガシィを小型化したボディに2リッターターボ+4WDというパワートレーンを移植したモデルである。

2代目インプレッサ WRXからATモデルを設定

初代インプレッサWRXはWRCにおいて1995〜97年のマニュファクチャラーズ(製造者、メーカー)タイトル三連覇をはじめ大活躍し、2000年に2代目モデルに移行。WRXは初代モデルにATモデルが設定されていたが、ほとんどのユーザーがMTとなるスパルタンなモデルであり、ユーザー層も限られていたのも事実だった。

そのため2代目モデルの最後には間口を広げるためWRX STIの大型リアスポイラーを小さなリップスポイラーとし、ゴールド塗装だったブレンボのブレーキキャリパーをブラック塗装とするなどシックな雰囲気にしたWRX STI Aラインを設定。

3代目モデルは豪華装備ながらもリーズナブルな価格設定だった

WRX STI Aラインは2007年登場の3代目モデルにも09年に追加された。3代目モデルのWRX STI Aラインは5速ATと組み合わされる2.5リッターターボを搭載し、ブレンボのブレーキキャリパーなどが標準装備されない代わりに価格は315万円〜とリーズナブルな魅力あるモデルだった。

>>ガチスバリストが選ぶ歴代EJ20搭載車ベスト5~さよならEJ20エンジン!~

現行WRX S4からインプレッサと決別! 新世代スポーツセダンに生まれ変わった

そして3代目モデルで本格化したAラインの後継車的となったのが、初代WRX S4である。WRXは3代目モデルの途中からWRX STIとなり、インプレッサから独立したモデルとなった。2014年登場のVA系から4ドアセダンのみとなる初代WRXに移行したのだ。

エンジンはレヴォーグで実績のある2リッターターボを搭載

初代WRX STIはモータースポーツで即戦力となる必要もあった。そのため、パワートレーンは実績のあるEJ型2リッターターボ+DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)付6速MTを踏襲。

またこの時点で初代レヴォーグにも採用されていた新開発のFA型2リッターターボ+CVTというパワートレーンが存在していた。このパワートレーンを積み、アイサイトも付くモデルとしてWRX S4が生まれたのだ。

>>スバル 新型WRX S4は北米仕様と異なる見た目に!? そしてスバリスト待望の新型WRX STIは一体どうなる!?

初代WRX S4はコスパ最強モデルだった! 新型モデルも良さを生かしつつも進化に期待

初代WRX S4は全回転域でパワフルなFA型2リッターターボとCVTの組み合わせにより楽で速く、乗って楽しいモデルでもあった。サーキットでのスポーツ走行でCVTの油温がオーバーヒートする以外走りは文句なしだったのだ。

それでいて巡行燃費は良好、4WDとアイサイトによりスバル車らしくグランドツーリング性能や快適性も高かった。加えて登場時の価格は約335万円〜というリーズナブルなうえに商品力が高く、堅調に売れたのもよく分かる。

それだけに筆者の周りには筆者のボスで初代WRX S4をラリー車にした国沢光宏氏をはじめ、周りにオーナーが3人ほど浮かぶくらい初代WRX S4は魅力あるクルマだった。

>>スバル 新型WRX S4はアイサイトX搭載、新型WRX STIは待望のアイサイト採用へ! 日本発売は2022年度内か!?

新型WRX S4はアイサイトも大幅進化へ

というようにDNAを初代モデルで確立したWRX S4。だからこそ新型WRX S4にも初代、もっといえば歴代モデルの魅力を保ち続けてほしいところ。そしてレヴォーグや新型レガシィ アウトバックなどに採用されている予防安全技術「アイサイトX」を採用するなど、スバルが持つ最新の技術を搭載することに期待したい!

【筆者:永田 恵一】

スバル/WRX
スバル WRXカタログを見る
新車価格:
416.9万円474.1万円
中古価格:
110万円1,598万円

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

スバル WRXの最新自動車ニュース/記事

スバルのカタログ情報 スバル WRXのカタログ情報 スバルの中古車検索 スバル WRXの中古車検索 スバルの記事一覧 スバル WRXの記事一覧 スバルのニュース一覧 スバル WRXのニュース一覧

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる