スバル 新型レヴォーグをサーキットで試乗|極限状態の中から見えてきたものとは!?(3/3)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:茂呂 幸正・小林 岳夫・SUBARU
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上級バージョン「STI Sport」専用! 5つのドライブモードセレクトが凄かった

期待のSTI スポーツは、これにZF製の電子制御ダンパー(スバル初! 地味にこれは凄いことだと思ってます)と、ボタン一つでキャラ変する“ドライブモードセレクト”が備えられる。

選択できるモードは優しい順からコンフォート・ノーマル・スポーツ・スポーツ+と4つ、さらに“ほかはコンフォートでいいけどアシだけ硬めたい”とか、“全部スポーツでいいけどエアコンはマイルドにしたい”など、ドライブとアイサイトとエアコンに関する設定をそれぞれ自分好みに設定出来る“インディビジュアル”モードの計5つ。

このレヴォーグを創り上げたスバルのプロダクトゼネラルマネジャー 五島 賢氏はドライブモードチェンジを「キャラ変」と呼んでいらしたが、まさに言い得て妙。しかも「劇的キャラ変」なんだから。

これはまさに“キャラ変”! ドライブモード毎の様変わりがオモシロイ

コンフォートではゆったりとした出力にルーズめのハンドリング、また滑らかなサスペンションでわたしの性格までゆったりエレガントになり(いやほんとに踏む気がなくなるの!)、スポーツ+にした瞬間に(爆発的なエンジン音とともに)キュッとアシが締まりステアリングも重くなり、そしてぐいん! と回転数が上がる。ペダルレスポンスもいきなりクイックになって、まさに目の中に炎がメラっと燃える感じに!! 嘘みたいでしょ。でも本当なんです。まるでボディーサイズまで変わってしまうかのような乗り味変化の違いをつけたのは大拍手だ。

スゴイ! 複数の任意設定可能な“インディビジュアル”は、ドライバーの顔で個別設定を呼び出す!

しかし、スバルならではの凄さは、インディビジュアルにこそある。

アイサイトXとも密接にかかわるドライバーモニタリングシステムのカメラ(ナビの上部に隠されている)を、このお好みモードの記憶にも役立ててくれるのだ。最初に任意の設定さえしておけば、なんと5人分の顔と設定を記憶してリンクし、乗員が乗り込んだ瞬間に顔をセンサリング。さらにステアリングスイッチの★を押せば一発で自分のインディビジュアル設定を呼び出してくれるというものだ。正直、これは世界をリードする技術だと思っている。未来すぎる。しかもこの価格帯のクルマで!!

遠慮なくマシマシで全部載せしちゃうのがスバルの凄いところ

いろんなメーカーのクルマをずっと観察していると、このレヴォーグには二郎系ラーメンでいうところのマシマシ全部のせ! みたいなこってりモデチェンがなされている。

五島氏が言う。「ほかのメーカーさんにはたくさんクルマがあるでしょう。セグメントごとの制約も多いはずです。ウチはラインナップが少ない分、全部コレに込めることが出来ました。だから競合には負けない商品力を凝縮できたと、自負しています」。

そう、濃く深く、それがレヴォーグの真髄。

さらに言えば全体的な印象が“オトナ”なだけに、正直、このクルマはサーキットより一般道でのほうが良さを実感できそうでもある。楽しみだ。

[筆者:今井優杏/撮影:茂呂 幸正・小林 岳夫・SUBARU]

スバル/レヴォーグ
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新車価格:
310.2万円576.4万円
中古価格:
66万円686.4万円
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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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