スバル 新型レヴォーグをサーキットで試乗|極限状態の中から見えてきたものとは!?(1/3)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:茂呂 幸正・小林 岳夫・SUBARU

イマイさん、新しいレヴォーグって本当に良いの!? その答えは…

『イマイさん、本当にレヴォーグって良いの?』

各メーカーさんの試乗会に行くたびに、エンジニアや広報さんなど、業界のナカノヒトにまでそう聞かれるようになってきた。そう、スバルの新型レヴォーグのことだ。

で、そのたびにわたしは金太郎飴のようにこう答えている。「とても良いですよ、このまま市場に出てくれば購入満足度は高いと思います。でもちょっと大人になりすぎたかな」。

そう、我々報道陣に明かされた試乗車には、最終段階ではあるが“プロトタイプ”という冠が載っている。結論から先に言えば、市販車までこのレベルでセッティングされていれば、革新の出来と言えそうだ。走りは上質だし内外装の質感も段違い。その進化幅には現行型オーナーでなくとも目を見張るだろう。

そんなプロトタイプにサーキットでのハイスピード試乗が叶った。早速レポートしよう。

スバル/レヴォーグ
スバル レヴォーグカタログを見る
新車価格:
310.2万円576.4万円
中古価格:
66万円686万円

そもそもサーキットで超高速テストをする意味って、なに!?

さて、一般道でなくサーキットで試乗することにはどんな発見があるのか。ちょっと初心に還って考えてみたいと思う。

まず、サーキットは速度域が無制限だ。これによってエンジンやトランスミッション、車台、サスペンションなどに、一般道では与えることの出来ない負荷をかけることができる。

実は一般道でもこの“高負荷”という状態はたびたび起こる。

たとえば信号待ちからの発進、高速道路の合流、料金所通過直後、追い越し時、レーンチェンジ時。一般道では登坂道、ワインディング、そして下り坂、急ブレーキなどもそうだ。

しかし、一般道でその現象が起こるのは、ほんの僅かの時間のみとなる。そう、サーキットではその高負荷時の状況をハイスピードで走行することによって人工的に作り出すことが出来る。しかも安全に、合法に。

よって、低速時には隠されていたいわゆる“アラ”の部分を、まるであぶり出しのように探ってゆくことができるのだ。

イケメンルックスに隠された肉体の強化が凄かった

新型レヴォーグは、まずエクステリアの進化が目に新しい。しっかりと“先進顔”を手に入れ、端正なイケメンルックとなった。そして、その下にたくさんの刷新を隠している。

まずは1.6リッターから1.8リッターにアップサイジングされた(!)エンジンと80%以上を刷新したという新CVT『リニアトロニック』を組み合わせたパワーユニットの採用。

次に実に+44%というねじり剛性値の向上を図ったボディーの補強だ。

新世代のSGPプラットフォームに国内初となる“フルインナーフレーム構造”、つまり外板パネルを最後に接合する工法を取り入れたことに加え(“外板を最後に接合”だなんて当たり前のことにも思えてしまうが、実はこれまでは外板自体をも補強部材として使用していたこともあったのだという。『液体洗剤の70%が水です!』と同じくらい衝撃の事実…)、構造用接着剤の拡大や樹脂製の補強部材の採用などが図られた。

さらに電動パワステも新しくなり(スバル初の2ピニオン電動パワーステアリングを採用)、サスペンションもフロント25%、リア5~10%のロングスロトーク化が図られるなど、総とっかえと言ってもいいくらいの刷新がなされている。

さらにアイサイトは“アイサイトX”という最新世代に進化。これは別の記事にするのでご期待いただきたい。しかし、大門未知子[(C)ドクターX]みたいなネーミングは、ラスボス感すら漂うな…

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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