懐かしの「トヨタ スターレット」がアフリカで復活! スズキとの新たな関係で生まれたニューモデル続々と
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:TOYOTA・SUZUKI・小林 岳夫・MOTA編集部
懐かしい車名「スターレット」が帰ってきた! 2020年9月、トヨタは新型コンパクトカー「トヨタ スターレット」の発売を開始した。と言っても日本ではなく、アフリカでのハナシだ。しかもスズキからのOEM車だという。そんなトヨタとスズキの関係を改めて整理してみよう。
日本では1999年に消滅してしまった「スターレット」
スターレットが、スズキとの協業により復活を遂げた
2020年9月、豊田通商は南アフリカで新型コンパクトカー「トヨタ スターレット」の発売を開始した。今後アフリカ47か国へ順次販売拡大していく予定だ。ちなみにアフリカでのトヨタ車販売は、トヨタ自動車の業務移管により2019年1月から豊田通商の手により行われている。
日本では1999年に消滅してしまった懐かしい車名「スターレット」。およそ20年ぶりに復活した新型スターレットは、スズキからのOEM車だ。
写真を見てピンと来る人は相当なクルマ通かもしれない。
ベースとなったのは、スズキがインドの子会社「マルチ・スズキ・インディア社」で生産するコンパクトカー「バレーノ」だ。バレーノはここ日本でも、インドからの輸入車を2016年より販売している。
南アフリカでの価格は約130万円から
新型トヨタ スターレットのボディサイズは、全長3995mm×全幅1745mm×全高1470mm。搭載されるエンジンはK14B型 直列4気筒1.4リッターで、最高出力68kW/6000rpm、最大トルク130Nm/4200rpmを発揮する。5速MTのほか4速ATも選択可能だ。
「Xi」「Xs」「Xr」の3グレードが用意され、南アフリカでの価格は約130万円から173万円となっている。
※現地通貨1ランドを6.36円で計算
2019年の協業合意から1年で早くも成果が表れてきた
ここで、トヨタとスズキの提携について改めて振り返ってみよう。
2017年2月、トヨタとスズキは業務提携に向けた検討を開始する覚書を締結。その後2019年3月、生産領域での協業や電動車の普及に向けて手を組むことに合意している。
具体的には、トヨタが得意とするハイブリッド車などの電動化技術や電動車を供給し、スズキが得意とする小型車や小型車用パワートレインの供給することで相互補完を果たす。さらに両社による共同開発や、生産の協業も行っていく。
トヨタとスズキ、お互いの強みを生かした補完関係
2019年に合意されたスズキとトヨタの協業は、わずか1年後の2020年になって早くも具体的な成果となって現れている。
例えば、欧州で発表されたスズキの新型SUV「ACROSS(アクロス)」は、2020年6月に発売されたばかりの新型車「トヨタ RAV4 PHV」のOEM供給モデルだ。
今後カローラハイブリッドの供給も予定されているほか、トヨタのハイブリッド車やハイブリッドシステムは、グローバルでスズキに提供される予定となっている。
いっぽうスズキも、バレーノに続き、コンパクトSUVの「ビターラ ブレッツァ」をアフリカ向けに供給するほか、小型セダン「シアズ」(SX-4セダン後継)や、インドで人気の高い小型ミニバン「エルティガ」をインド向けにOEM供給する。
トヨタとスズキの強みを活かした上手い協業は、思いのほかスピーディに行われているようだ。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]
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