インド生まれのコンパクトハッチ「スズキ バレーノ」が日本で抱える“問題点”とは【徹底解説】(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
小型車へ販売をシフトしているスズキが、新たにコンパクトハッチを発売!
スズキは言わずと知れた軽自動車中心のメーカーだが、最近は小型&普通車にも力を入れている。
同社では、国内市場における小型&普通車の年間販売台数を10万台へと引き上げる目標を掲げた。2015年は7万6,667台だったから、10万台は30%の上乗せに相当する。
この実現に向け、スズキは2015年8月に「ソリオ」をフルモデルチェンジ、10月には新型「エスクード」を発売(従来型もエスクード2.4として残した)、さらに2016年1月には「イグニス」がラインナップに加わった。
そして、2016年3月9日に発売されたのが今回ご紹介する「スズキ バレーノ」だ。
バレーノのボディサイズは全長が3,995mmだが、全幅は少しワイドで1,745mmだから3ナンバー車となる。
全高は1,470mmで、立体駐車場に収まる数値に抑えた。5ナンバー車のスイフトに比べると、全長は145mm長く、全幅は50mmワイドで、全高は30mmほど低い。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2,520mmだからスイフトよりも90mm長く、少し低いルーフと相まって視覚的な安定感を強めた。
フロントマスクもグリルをワイドに見せる欧州車風で、タイヤが収まるフェンダーには3ナンバー車らしいボリューム感ある張り出しを持たせている。
最小回転半径は15・16インチタイヤ装着車ともに4.9m。3ナンバー車の全幅を生かしてハンドルの切れ角を拡大させ、小回りの利きは良い。スイフトは15インチタイヤ装着車は4.8mだが、16インチは5.2mだからバレーノよりも大回りになる。
内装はインパネの上面を低く抑え、車内を開放的に見せると同時にワイド感を強調。
メーターパネルにはブルーのイルミネーションを採用。
XTのセットオプション装着車には、大型カラードット液晶マルチインフォメーションディスプレイが装着される。
瞬間/平均燃費などのほかに、車両に加わるG(重力加速度)、アクセル/ブレーキ/パワー/トルクなども表示する。Gの履歴も分かるからエコドライブなどに役立つだろう。
室内の広さは、ホイールベースが2,520mmと相応に長いこともあって不満はない。
前後席に座る乗員同士のヒップポイント間隔は805mmとした。ワゴンRは後席のスライド位置を後端にセットすると1,000mmだから、バレーノが特に広いわけではないが、大人4名が快適に乗車できる居住性を備える。
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