今月デビューしたばかり! 仏・独・英の最新トレンド輸入車3選【外車のススメ Vol.23】
- 筆者: 遠藤 イヅル
輸入車はフルモデルチェンジサイクルが長い……と思っていたのに、気がついたら、サイクルが長くなった国産車と同じような年数で、新型車がどんどん出てくるようになりました。しかも、燃費・安全技術に関して、モデルチェンジごとの進化幅はますます大きくなっています。
>>本日7/7デビューのモデルも! 仏・独・英の最新トレンド輸入車を画像で見比べる!
その一方で、伝統的な少数生産スポーツカーメーカーでは、頑なまでに同じ車種を作り続け、数十年ぶりにニューモデルを発表するような場合もあります。そこで今回は、2020年6月末から7月にかけてデビューしたばかりのオススメ最新輸入車を3台選んでみました。
本格的なEVも登場! 飛びかかりそうな猫科の躍動感を持つ新型「プジョー208」
2012年に登場した「Bセグメント」の小型ハッチバック「プジョー208」は、昨年7年ぶりのフルモデルチェンジを迎えて新型にバトンタッチ。日本でも、2020年7月2日にオンライン発表会を行うと同時に発売を開始しました。
新型208の特徴は、躍動感あふれるエクステリアデザインです。逆台形のグリルやつり目のヘッドライト、爪でひっかいた跡のように光るテールライトなどは最近のプジョーデザインを取り入れたもので、「猫科」のプジョーらしさを継承。全長は先代比で伸びましたが、全高を抑えホイールアーチを大きく見せることで、むしろコンパクトにも感じられます。今にも飛びかかってきそうな低く構えた姿や、窓・ピラーのデザインに、いにしえの名車「205」の雰囲気を感じられるのは、プジョーファンにとっても嬉しいポイントですよね。
なおプジョーでは、フルモデルチェンジをすると末尾の数字が「1」進む、という基本ルールがありましたが、最近、末尾数字「8」が固定されたため、現在は新型になるたびに「2代目208」「3代目208」と呼ばれます。
未来へのアドバルーンではなく、「ガソリン車と購入時に迷う」仕上がりのe-208
新型208 では、同時にEV仕様の「e-208」も誕生しました(2020年秋発売予定)。ハイブリッドカーではない100%電気自動車(ピュアEV)で、搭載されるモーターは最高出力136psを発生。最大トルクは強大で、2.6リッター級ガソリンエンジン並の260Nmを誇ります。50kWhのリチウムイオンバッテリーによる航続距離は、欧州WLTPモードで340kmを達成しています。
エンジンモデルの裏で「EVもありますよ……」という感じでEV仕様の特別版をひっそり売るのではなく、e-208では、EV版もパワーソースのバリエーション違いでしかない、という認識なのが新しいところ。専用車種が用意されることが多いEVは、まだまだ「未来へのアドバルーン」のようなイメージがありますが、208ではシャーシも同じ、見た目の違いもわずかなので、同一車種内で「エンジン車を買うか、EVを買うか」を並列で迷う、これまでにない車種選びの時代が来たことを教えてくれます。
小型ハッチバックとして優れた実力を持つ新型208。このクラスのクルマを買おうという人には、ぜひリストに入れて欲しい一台です。
7月7日発表! 新型「アウディ Q3」は、最新のアウディデザインを得て力強いイメージに
今やSUVはすっかり売れ筋の車種に。そこで有力メーカーでは、セグメントごとにSUVを用意するようになりました。アウディも例外ではなく、現在ではQ2からQ8までが存在するフルラインSUVメーカーとなりました。同社が発売する「Q3」は、アウディのCセグメントハッチバック「A3」をベースに開発されたSUVで、2011年に登場。SUV戦国時代ともいえる現在ではこのクラスはとくに激戦区で、フォルクスワーゲン ティグアン、ボルボ XC40など、強力なライバルがひしめいています。
アウディでも重要な量販車種であるQ3がフルモデルチェンジされたのは、2018年のこと。
どことなく柔らかなイメージがあった初代に対し、最新のアウディデザインをまとった新型Q3では、スタイリッシュさとSUV に求められる力強いイメージを融合。旗艦たる「Q8」の雰囲気も感じられ、カジュアルなイメージを持つ弟分の「Q2」との差別化にも成功しました。
日本でもいよいよ新型Q3の発売開始! さらには「クーペSUV」バージョンも
欧州での登場から1年半以上が過ぎ、日本導入が待たれていた新型Q3ですが、本日2020年7月7日に8月19 日からの発売開始がアウアンスされました。すでにアウディジャパンのホームページでは「フルモデルチェンジを果たした新型Audi Q3、まもなく待望のデビュー。」という言葉とともに、発売予定のグレードまで明記してありますので、気になる方はぜひご覧になってくださいね。
しかも、画面をスクロールすると、昨年7月に欧州で公開された「Q3スポーツバック」の発売予告も。こちらはいわゆる「クーペSUV」で、流麗なルーフデザインを特徴としています。欧州では2019年7月に遅れて投入されたスポーツバックですが、日本ではQ3と同じく8/19から発売です。CセグメントSUVのクーペモデルは流行の兆しを見せており、今後台風の目になるかもしれません。
なんと70年ぶりのフルモデルチェンジ!? 新型「モーガン プラスフォー」
イギリスのスポーツカーメーカー「モーガン」。主力車種の「4/4」(4輪車・4気筒エンジンの意。かつてバイクのエンジンを載せた3輪スポーツカーを作っていたときの名残り)は、「スチール製フレームの上にセイヨウトネリコ材(アッシュ)で木骨ボディを組み、職人が叩き出したアルミパネルを貼る」という、1930年代から続く製造工程を守り続けています。
そんなモーガンですが、実は新型車の開発を継続的に行なっています。2019年には、新型スープラと同じ6気筒ターボエンジン搭載の「プラスシックス」が登場。同社にとって19年ぶりとなるニューモデルでした。見た目は従来通りのイメージですが、プラットフォームを刷新しており、古風なラダーフレームから新設計のアルミ製モノコック「CXジェネレーションストラクチャー」へと大変革を遂げました。
そして2020年6月26日から日本でも発売を開始した「プラスフォー」でも、この新プラットフォームを採用しました。プラスフォーは、4/4の上級版として1950年に誕生したモデルなので、なんと70年越しのフルモデルチェンジになります。単一モデルの生産年数が長過ぎて圧倒されてしまいます。
モーガンの伝統工法、「ボディの一部が木材」は健在
プラスフォーに搭載されるパワーユニットは、モーガン初の直4・2リッターターボ。プラスシックス同様、BMW製の最新エンジンが選択されました。モーガン以外の何物でもないクラシックなスタイルとのギャップが面白いところです。さらに木骨ボディとアルミのボディパネル……という工法も不変ですが、それでもコンポーネンツの97%が新しくなっているとのことです。納期は8〜12ヶ月、価格は1150万円からとなっていますが、待つ価値はあります。何しろ、このご時世にほぼハンドメイドという「工芸品」なのですから!
モーガンでは今後も、この新プラットフォームを採用する車種の登場を予定しており、頑なまでに同じ製法を守り続けて来た4/4も、近いうちに新型へフルモデルチェンジすると思われます。その証拠に、従来のプラットフォームを持つモデル、4/4や「ロードスター」は、すでにモーガンのホームページから姿を消しており、新型を待つばかりの状態になっています。
2020年の新車発表スケジュールは、新型コロナウィルスの影響で多少の変動はありますが、今年から来年にかけて様々なクルマのローンチが予定されています。注目車種が出たら、またオススメしたいと思います。
[筆者:遠藤 イヅル]
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