アップルのcarOSは来年に持ち越し?自動運転EVの本命「アップルカー」は2017年6月に登場か(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
クルマに係るアプリ開発が5つ目のOSの可能性
WWDC2016では、「iOS10」への進化として、アップルマップでリアルタイムの交通状況の提供などがある。さらに、アップルマップでのSDKが公開されることが決まり、クルマに係るアプリ開発が加速する可能性が高い。
このような、既存の4つのOSに加えて、「第五のOS」の可能性が考えられる。
それが、(筆者による仮称)「carOS」だ。
話を、前述のグーグル「アンドロイド・オート」に戻すと、グーグルの場合、「アンドロイド・オート」の次のステップとして、車載器へのアンドロイドOS化を強調している。そのため、自動車メーカーや自動車部品メーカー各社が参画するコンソーシアム、OAA(オープン・オートモーティブ・アライアンス)を2014年初頭に立ち上げている。
一方、アップルは「カープレイ」の延長上としての、車載OSの「iOS化」について全く発言していない。
お膳立ては揃っている状況
また、アップルには現在、EVや自動運転車の「プロジェクト・タイタン」が存在することは周知の事実。この量産型が、「アップルカー」や「iCar」などになると噂されている。オートックワンでも既報の通り、2016年のラスベガスCESで公開された「謎のEV・ファラデーフューチャー」や、北京ショーに登場した「ファラデーフューチャーと連携する、謎の自動運転車・LeSEE」が、「アップルカーの黒子」という可能性は十分にある。
さらに最近、アメリカのネットニュースを騒がしているのが、アップルによる大規模な電力供給エコシステムの構築だ。このなかで、EVに対する充電インフラを整備する計画があるという。
このように、アップルにとって5番目のOSとなる「carOS」が登場するためのお膳立ては揃っている状況だ。
来年2017年6月、サンフランシスコで開催されるであろうWWDC 2017の舞台には、「carOS」を実装した「アップルカー」がいよいよ登場するかもしれない。
[Text:桃田健史]
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