プラグインハイブリッドの市場は欧州勢が制す!?/BMW X5 xDrive40e[PHV] 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・ビーエムダブリュー
ハイブリッドでは世界をけん引した日本だが、PHVは欧州の勢いが凄い
ハイブリッドといえば日本が老舗だろう。1997年に世界初の量産ハイブリッドとして「トヨタプリウス」を発売。その後も着実に進化させながらフルモデルチェンジを重ね、先ごろ4代目プリウスが登場した。ホンダや日産もハイブリッドを手掛け、OEM車も含めると今ではすべての日本車メーカーがハイブリッドを扱う。
そして充電の可能なプラグインハイブリッド(PHV)は、一般ユーザー向けについては「プリウスPHV」が2012年1月に発売され、2013年1月には「三菱 アウトランダーPHEV」も加わった(アウトランダーの発売は2012年)。
なので以前はプラグインハイブリッドも日本がリードするかと思われたが、最近は欧州車の品ぞろえが急増している。BMW、メルセデスベンツ、アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ、ボルボという具合に、プラグインハイブリッドの充実度は日本車を上まわる。
EU加盟国が一体で取り組むCO2削減と燃費の向上
背景にあるのは、欧州における二酸化炭素の排出規制だ。2020年末までに、新車として販売される車両の二酸化炭素排出量を1km当たり95g以下に抑えることが盛り込まれた。違反すればEUでは罰金制裁も課すというから、厳しい規制になる。燃費の向上と二酸化炭素の排出抑制が急務になった。
現時点でEUで販売される乗用車の平均排出量は127g/kmだから、75%程度に抑えねばならない。こういった事情があって、欧州車メーカーがプラグインハイブリッドを数多くそろえるようになった。
ちなみに日本車の環境仕様データを見ると、「ホンダ フィット」に1.3リッターのノーマルエンジンを搭載した「13G・Fパッケージ」(2WD/CVT)は、JC08モード燃費が24.6km/L。同じ走行モードで計測した二酸化炭素の排出量は94.4g/kmとされる。「トヨタ シエンタ ハイブリッド」は、JC08モード燃費が27.2km/Lで、二酸化炭素の排出量は85g/kmだ。「トヨタ ヴォクシー&ノア ハイブリッド」、「クラウン ハイブリッド」などは、JC08モードの計測では95g/km以内には収まらない。欧州での二酸化炭素の排出抑制は、相応に高いハードルとなるわけだ。
この対応も含めたプラグインハイブリッドとして、「BMW X5 xDrive40e」を試乗してみたい。
[豊富なバリエーションがまたひとつ増えた「X5」・・・次ページへ続く]
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。