ヘリテージカーといえばイギリス車!そして親しみある日本車の展示も人気【オートモビルカウンシル 2017】

ヘリテージカーといえばイギリス車!そして親しみある日本車の展示も人気【オートモビルカウンシル 2017】
オートモビルカウンシル 2017 ■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム ■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム ■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム ■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム ■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム 3台並んだヘリテージ・アストンマーティン アストンマーティン「DB5(1965年)」 新旧英国スポーツモデルの競演 スバル「ヤングSS(1969年)」 「ヤングSS(1969年)」 画像ギャラリーはこちら

ドイツ車はポルシェ、フランス車はシトロエンを中心にしたラインナップ

千葉県千葉市の幕張メッセで2017年8月4日~6日に開催された「AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビルカウンシル)2017」レポートもいよいよこれが最終回。

ヘリテージカー、クラシックカーへの造詣が深く自動車文化の醸成が進む「イギリス車」のショップと、我が国のモータリゼーションを支えたおなじみの「日本車」の展示車から何台かピックアップしてご紹介しよう。

>>ヘリテージカーといえばドイツ車!日本車も人気のオートモビルカウンシル2017を画像でチェックする

「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム

クルマの極致、芸術品ともいえるクラシックロールスロイス、ベントレーを中心としたイギリス車の販売・整備を行う埼玉県加須市の「ワクイミュージアム」は、ロールスロイス・ベントレーを「20世紀の文化遺産・機械遺産」として捉え、「ファクトリー」と呼ばれる自社工場で高いレベルの修復やメンテナンスを実施し、次の世代に継承する取り組みに力を入れている。そしてこのたびワクイミュージアムでは、修復の際に「ビスポーク(Bespoke)」プログラムを導入することになった。

ビスポークとは簡単に言えば「カスタムメイド」という意味で、ボディカラー、内装色、装備などの仕様をオーナーの好みで仕上げることを指す。仕様はワクイミュージアムのコンシェルジュとの打ち合わせの上決定するという。

ブースにはロールスロイス コーニッシュクーペのレストア途中のボディ、エンジン、内装に使用される本革(1台で13頭分!)が展示され、ビスポークによるリフレッシュのイメージが掴み易いようなっていた。

単なるレストアではなく、オーナーの好みが反映出来るシステムはオーナーに取っても嬉しい取り組みではないだろうか。また、今後ワクイミュージアムはオリジナルデザインのボディを纏ったモデルを製作する「コートビルダー」も目指すとのことで、その「木型」と「デザインイメージ」も展示されていた。今後のワクイミュージアムの活動に期待したい。

■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム■ 「ビスポーク」を新たに開始するワクイミュージアム

3台並んだヘリテージ・アストンマーティンの美しさにため息!

3台並んだヘリテージ・アストンマーティン
アストンマーティン「DB5(1965年)」

アストンマーティンを取り扱う東京都港区の老舗「アトランティックカーズ」は、アストンマーティン・オーナーズクラブ・ジャパンの協力のもと、美しいワイヤースポークホイール、流麗なボディデザインを持つ1960~1970年代のアストンマーティンDB4 Vantage(1964年)、DB5(1965年)、DB6 Mark II Vantage(1970年)の3台を展示した。

中でも有名なのはボンドカーとしての活躍が印象深いDB5で、280馬力超を発生する4リッター直6DOHCエンジンを搭載。約1000台が生産されたヘリテージ・アストンマーティンを代表するモデルだ。展示車は深い紺色に塗られ、まさに芸術ともいえる存在感を放っていた。DB4、DB5、DB6の3台が並ぶというだけでも素晴らしいことだが、窓の形状やテールエンドのスタイルなどの違い、進化の度合いを見ることが出来たのも良い機会となった。

新旧英国スポーツモデルの競演

新旧英国スポーツモデルの競演

今年で30周年を迎える愛知県岡崎市のイギリス製ライトウェイトスポーツカー専門店「ACマインズ」は「カニ目」の愛称で親しまれるオースチン ヒーレースプライトMK.I(1962年)から、最新のスポーツカーBAC MONOまで新旧のスポーツカーを4台展示した。

写真奥から2台目、ボンネットを大きく開いているジネッタ G40R(2016年)にも注目したい。かつてはG4、G12、G15などのライトウェイトスポーツカーで名を馳せたジネッタが2010年に発売した現代版ジネッタのひとつ。「ジネッタってまだ健在だったんだ!」と教えてくれる嬉しい一台だ。G40Rはいわば公道仕様だが、日本への割当はわずか14台だという。

「スバル360 ヤングSS」に見る軽自動車の急激な進化

スバル「ヤングSS(1969年)」
「ヤングSS(1969年)」

昨年開催されたオートモビルカウンシル2016にも出展した、三重県三重郡の「ヴィンテージ宮田自動車」は、会場に日産 スカイライン2000GTX ESなど懐かしい日本のヘリテージカーを6台展示、多くの来場者の注目を集めていた。

スバルのメーカーブースにはごく初期のスバル360(1958年)が置かれていたが、こちらにはスバル360のラストを飾るヤングSS(1969年)が展示されており、大きくなったヘッドライトやパッドで覆われたダッシュボードなどに10年以上に渡るスバル360改良の歴史が現れていて興味深かった。

1960年代後半にはすでに軽自動車はパワーウォーズに突入しつつあり、モデル末期だったスバル360にも本格的なスポーツチューンを施したヤングSSを追加。360ccエンジンはなんと36ps(リッター100ps!)を発生した。

熾烈なライバル車との戦いに挑むには、そうしなければならなかったのだ。最高出力も16psしかなく、徹底的にシンプルに作られていた初期モデルから比べるとかなり馬力、装備、装飾が増えたが、それはまさしく時代が求めていたからに他ならず、わずか10年の軽自動車の激烈な進化を垣間見ることが出来る。

このようにクルマにまつわる歴史的な出来事や時代の流れを感じることが出来るのもヘリテージカーのイベントの面白さと言えよう。

[レポート:遠藤イヅル/Photo:小林岳夫]

>>オートモビルカウンシル2017 イベント概要・他記事一覧はこちらから

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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