ポルシェ 911 GT3 海外試乗レポート(4/4)
- 筆者： 河村 康彦
- カメラマン：ポルシェ・ジャパン
911の量販モデルとは血統の異なるGT3
“最もサーキットに近い911”であるGT3。
しかし、決して「サーキット走行用の専用マシン」というわけではない。
それは、「中回転域のトルクを大幅に増大」と明言するエンジン特性や、新たに標準装備されたスタビリティ・コントロールシステム、そして今回オプションリストに加えられたアプローチ・アングルを増加させるためのフロント・リフティングシステムや、日常シーンでの快適性とサーキット走行時の高いダイナミズムを両立させるためのダイナミック・エンジンマウントなどといったアイテムの存在などからも明らかだ。
同じ911なのに、カレラ・シリーズよりも「飛び切り高い価格」に疑念を抱く人もいるかも知れないが、それはこれまで述べてきたように“量販モデル”とは血統の異なる心臓を搭載する事によるところが大と理解出来る。
そうしたすこぶる血統付きのサラブレッドぶりに価値を見出す人にとっては、やはりカレラ・シリーズとは別格と映るに違いない特別な911なのである。
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1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン（三栄書房）の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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