ポルシェ 911 GT3 海外試乗レポート(3/4)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:ポルシェ・ジャパン
ポルシェ 911 GT3 海外試乗レポート
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250km/hを超える超高速域でも安定感を発揮

走行イメージ1(ホワイト)

そんな最新のGT3をテストドライブしたのは、ポルシェの本拠地でもあるシュツットガルトの郊外。

さほど頻繁に試乗会が行われるロケーションではないのだが、意外にも“灯台下暗し”でワインディング・ロードやアウトバーンでの走りをたっぷりと堪能出来た。

自然吸気ユニットながら、3.8リッターという排気量から435psという最高出力を絞り出す「新しい心臓」+「軽量さを重視して敢えて“PDK”は採用しなかった」という結果、採用された6速MTが生み出す動力性能は、当然ながらすこぶる強力、かついかにもスポーツ車の心臓らしいシャープな切れ味がゴキゲンなもの。

さすがにクラッチペダルの踏力は重いものの、確かに低中回転域でも実用トルクに不満は一切ない。

が、その真価を味わえるのはやはり高回転域で、4,200rpm付近から一段とパワフルなテイストを演じてくれるのが印象的だ。

ドライバーの思いを、そのまま増幅も減衰もさせずに“走りの一挙手一投足”として表現してくれるフットワークの仕上がりも、珠玉のパワーユニットの出来栄えに負けず劣らずの素晴らしさ。

サーキット走行をも強く意識した生粋のスポーツモデルらしく、そのセッティングは硬めだが、それでもそれを余り不快には感じないのは、剛性感が比類なく高いボディがその振動を瞬時に収めてしまうからだ。

と同時に、250km/hを超える超高速時の安定感がこれまでのGT3よりも確実に上回っていたのも新型の走りの特徴。

空力特性の改善を大いに実感出来た部分である。

走行イメージ3(レッド)走行イメージ2(レッド)走行イメージ1(レッド)走行イメージ3(イエロー)走行イメージ4(イエロー)

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

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