日産 リーフe+(イープラス) 公道試乗|“400km走るリーフ”の実力を試す(2/5)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:小林 岳夫・オートックワン編集部・日産自動車
【概要】日産 リーフe+(イープラス)はこれまでのリーフとどこが違う?
外観上の違いはごくわずか
40kWhのバッテリーを搭載したリーフと比較した場合、リーフe+であることを見分ける外観的な違いは最小限に留められている。
パッと見て分かるのは、フロントバンパー下部にブルーのリップスポイラーがあしらわれていること。さらにバッテリーを沢山積んだことで、サイド低めから眺めるとフロア下に少し張り出しが増えている。
その影響で地面からフロアまでの高さを示す最低地上高は、40kWh仕様よりも15mm低くなり、その一方で全高は5mm高くなっている。ちなみに、バッテリーの容積は増えても、居住スペースとラゲッジ容量に変化はなく、一般的なハッチバック車と同じように使えるあたりは変わりない。
バッテリーの高密度化でセルの数を増やし、最大出力は45%もアップ
バッテリーは、体積あたりの高密度化も進められた。
これまではラミネート型のバッテリーを8セル重ねて、お弁当箱型の缶ケースに収め、個々の缶同士を太いケーブルで繋いでいたが、リーフe+に採用された新タイプのモジュールは、缶は使わずにラミネート型の電池を直接レーザー溶接で結合することに成功。モジュールとしてまとめるセルの数を自由に設定できるほか、ケーブルを排除したことで、デッドスペースを減らして敷き詰められるようになった。
その結果、搭載するバッテリーセルの数は40kWhと比べて1.5倍に増やすことができたという。セルの増加と同時に並べ方を工夫したことで、余裕をもって大電流を引き出せるようになったほか、充放電の回数が減らせるため、バッテリーの劣化を遅らせることもできる。
モーターの最大出力は45%アップしたが、それに伴って、インバーターの性能も高めて大電流を制御。さらにギアボックスの強化も行われたという。
>>日産 リーフe+の走りはどこが進化した!?【走りの基本性能編】[次ページ]
この記事にコメントする