新型リーフがフルモデルチェンジ! 予想価格は490万円~、航続距離600km超えか

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:日産自動車/小林 岳夫/島村 栄二
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日産自動車は、電気自動車「リーフ」を2025年半ばにフルモデルチェンジすることを発表しました。

次期リーフ(以降、新型リーフ)は現行モデルからどのように進化するのか、価格や発売時期、外観、内装、安全装備などの最新情報を、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが詳しく解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 日産 リーフとは? 現行型の販売台数が減少傾向にある理由
  2. 新型リーフの外観とプラットフォーム
  3. 新型リーフのボディサイズ
  4. 新型リーフの内装
  5. 新型リーフのパワーユニット
  6. 新型リーフの航続距離
  7. 新型リーフの安全装備
  8. 新型リーフの予想価格
  9. 新型リーフの発売時期

日産 リーフとは? 現行型の販売台数が減少傾向にある理由

日産 リーフは2010年に初代モデルが発売され、世界初の量産型電気自動車(EV)として注目を集めました。

2017年に発売された2代目リーフは、初代モデルで課題だった航続距離や走行性能を改善し、より実用的なEVとして登場しました。

しかし、現在では設計の古さが目立ち、販売台数も減少傾向にあります。そこで、日産はリーフを3代目にフルモデルチェンジし、新たな魅力を加えて市場に投入します。

新型リーフの外観とプラットフォーム

新型リーフの最大の特徴は、5ドアハッチバックからSUV風のボディへと大胆に進化することです。

すでに公表されている新型リーフ(プロトタイプ)のフロントマスクを見ると、日産車共通のV字型グリルをさらに進化させ、ヘッドライトなどにより先進的なデザインの技術を取り入れています。

ホイールアーチ部分はブラックに仕上げられ、SUVらしい外観です。全体的に厚みがあり、ボリューム感の伴う形状となっています。ボディ全体は滑らかな曲面で構成され、優れた空力特性を実現します。

新型リーフのプラットフォームと走行性能の向上

新型リーフのプラットフォームは、日産の最上級EV「アリア」と共通の「CMF EVプラットフォーム」に進化すると発表されました。これにより、走行安定性と乗り心地が向上するでしょう。

現行リーフでは、初代リーフと共通のプラットフォームが使用されていたため、走行性能に課題がありましたが、新型リーフではこれらの課題が解消されることが期待されます。

新型リーフのボディサイズ

新型リーフのボディサイズは、全長は約4500mm、全幅は約1800mm、全高は約1600mmと予想されます。

車種全長全幅全高
新型リーフ

約4500

約1800

約1600

現行リーフ

4480

1790

1560〜1565

単位はmm。

現行リーフと比較すると、全長と全幅は大きく変わらなさそうですが、新型リーフには19インチの大径タイヤが装着され、全高は1600mm程度になると予想されます。

タイヤが大きくなり全高は高くなりますが、EVとSUVは相性が良いとされています。

SUVは車高が高いために重心が高くふらつきやすいというネガティブな側面がありますが、車高の高いSUVは床下スペースに余裕があるため、駆動用電池の厚みを確保しやすいという利点もあり、相性が良いのです。

またEVは床下に駆動用電池を搭載することで低重心化を図ることができ、走行安定性や乗り心地の向上につながります。

しかし、日本では全高1550mmを超える場合、立体駐車場の利用に制限が生じるため、都市部のユーザーにとっては懸念材料となる可能性もあります。

新型リーフの内装

新型リーフの内装は、7年以上ぶりのフルモデルチェンジとなる車種とあって、インパネには多彩な情報の表示機能が備わるでしょう。

また、新型リーフの室内空間は現行リーフから大幅な広がりは見られないものの、4名乗車でも快適な空間が確保されると考えられます。

新型リーフのパワーユニット

新型リーフではパワーユニットも進化すると発表されています。

EVの駆動に重要な部品であるインバーターとモーター、減速機の3つは従来別々でしたが、新型リーフでは一つにまとめられた「3-in-1」方式が採用されます。

各部品が一体化されることで従来に比べてよりコンパクトで、エネルギーを高効率化できるなどのメリットがあります。さらに1充電あたりの航続距離も大幅に向上する見込みです。

新型リーフの航続距離

新型リーフの航続距離は現時点では発表されていません。

現行リーフの航続距離は、40kWhの電池搭載車で322km、60kWhの電池搭載車で450km(WLTCモード)です。

ライバル車の航続距離を見ると、トヨタ bZ4Xは最大567kmとなっています。新型リーフがこの水準を上回る600kmの航続距離を目指す可能性も考えられます。

ただし駆動用電池の総電力量はコスト増につながるため、あまり増やせません。そこで、先に述べたパワーユニットの高効率化などにより、駆動用電池を55kWh程度に抑えながら、1回の充電で600kmの走行を可能にすることも考えられます。

参考として、日産 アリア B6(2WD)は66kWhの電池を搭載して航続距離が470kmです。この点を考慮すると、もし新型リーフが55kWh程度の電池容量で600kmの航続距離を実現するのであれば、搭載されるパワーユニットの効率は大幅に向上していると推測できます。

車種総電力量航続距離
現行リーフ(2WD)

40kWh

322km

60kWh

450km

bZ4X(2WD)

71.40kWh

559〜567km

アリア B6(2WD)

66kWh

470km

新型リーフの安全装備

新型リーフの安全装備は、アリアと同等の先進機能が搭載されるでしょう。

2台先の車両の急ブレーキを検知する機能や、後退時の死角を検知する機能などが搭載されるでしょう。

また、上位グレードにはハンズオフ機能付き「プロパイロット2.0」が搭載される可能性もあります。これは、特定の条件下でドライバーがハンドルから手を離して運転できる高度な運転支援システムであり、長距離運転の疲労軽減に大きく役立ちます。

新型リーフの予想価格

新型リーフの価格は、490~600万円程度になると予想されます。現行は408万1000~583万4400円(2025年4月時点)ですが、原材料費や輸送費の高騰の影響を受け、価格は上昇するでしょう。

現行リーフの価格は、40kWhを搭載する買い得な「X Vセレクション」が431万8600円、60kWhの「e+ X」が525万3600円、最上級の「e+ G」が583万4400円です。新型リーフの価格は、現行リーフに当てはめると60kWhに近くなるでしょう。

また、ライバル車となる国産EVの価格を見ると、bZ4Xは550〜650万円、bZ4Xの姉妹車となるスバル ソルテラは627〜715万円です。新型リーフが490〜600万円であれば、十分な競争力があるでしょう。

補助金で実質価格は400万円~に収まり、購入しやすい価格に

EV購入時に利用できる補助金制度も増額となり、購入を後押しするでしょう。

2024年度のリーフの補助金は85万円でしたが、2025年度(2025年4月1日以降の登録)の補助金は89万円に増額されます。

新型リーフの最も安価なグレードが490万円であれば、実質価格は約400万円に収まり、比較的購入しやすい価格設定となります。

新型リーフの発売時期

販売店への取材によると、新型リーフの正式発表は2025年6月頃になる見込みです。

SUV風のデザイン、航続距離の向上、先進の安全装備など、新型リーフは多くのEV購入検討者にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

【筆者:渡辺 陽一郎/画像提供:日産自動車/カメラマン:小林 岳夫/島村 栄二】

日産/リーフ
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新車価格:
408.1万円583.4万円
中古価格:
20万円459.8万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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