日産 GT-R NISMO 2020年モデル 試乗|あの辛口評論家の心をも動かすGT-R、遂に登場(2/2)

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GT-R NISMO 2020年モデル、アウトバーンや一般公道での印象は

GT-R NISMO 2020年モデルの試乗は、ドイツのベルリン近郊のアウトバーンと一般道、サーキットで行った。

まずアウトバーン。おそらくアウトバーン=全開大会かと思っているだろうけれど、ここにきて制限速度が決められている区間も多くなったため、日本と同じ100km/hとか120km/hで巡航ずる時間も長い。しかしそんな速度域でも、GT-R NISMOは気持ちよいのだった。軽くハミングするエンジンを聞きながら、路面のパッチ(つぎはぎ)をタイヤで「トンットンッ」と越えて行くのが何とも贅沢な感じ。

もちろん制限速度解除になり、周囲にクルマのいない安全な状況なら、GT-R NISMOはアクセルを30秒も全開にしていれば300km/hを越える速度に達する(最高速は315km/h!)。

300km/hのスタビリティ全く問題無し! ただし快適なのは200km/hくらいの巡航です。普通のクルマの120km/h巡航くらいをイメージしていただければいいと思う。

200km/hからの加速も、ブレーキもステアリングフィールも余裕たっぷり。適度な緊張感あるため時差ぼけあるのに眠くもならない。日本だと味わえないのが残念!

繰り返しになるけれど100km/hだって楽しい。

一般道では上質な走りを体感

さらに速度域の低い一般道も走ってみた。

ニュルブルクリンクのラップタイムを最優先したということが信じられないくらい、上質な走りです。もちろん「柔らかい」という評価にゃ遠いけれど、サスペンションを『コンフォート』にしておけば車体がピョコピョコすることもない。本当にサーキットを全開で走れるのか? と感じるほど。

GT-R NISMO 2020年モデル、気になるサーキットでの印象は

ということで、GT-R NISMO 2020年モデルでサーキットを走ってみました。

試乗コースは最高速250km/h近いメインストレートと、200km/hを少し超える直線が2本あるという高速&テクニカルな全長4,3kmのコース。果たして600馬力というNISMOのフルパワーを使い切れるかと思いきや、走り始めるともはや全開上等オヤジになってしまった。シャシ性能、凄いです!

新型タービン(GT-3の競技車両「NISSAN GT-R NISMO GT3」と同じタイプ)になり、アクセルレスポンスが向上しているものの、そいつをキッチリと路面に伝える。200km/hオーバーからのフルブレーキを1ラップで3回繰り返したって、カーボンローターを持つブレンボのブレーキはガッツリ効く! ノーマルのままでサーキットを走ったって全く問題無し!

GT-R NISMO 2020年モデルの価格は・・・2500万円!?

GT-R NISMO 2020年モデルの価格はまだ発表されていないものの、おおよそ2000万円だった2017年モデルのNISMOに対し、500万円相当のカーボンディスクやカーボンのボンネットやルーフが加わる。おそらく2500万円くらいになると思う。ただ内容を考えたら十分納得出来ます。何より「エンジンだけで走る最後のスポーツカー」になるだろう。

尊敬すべきあのGT-Rを、いよいよ手に入れたくなってきた!

純エンジン車は、2021年秋から始まる厳しい騒音規制をクリア出来そうにない。GT-Rも絶版になる方向だと私は予想している。だからこそ、エンジンで走る最後のスポーツカーになる。

GT-R NISMOを買う財力ない私ながら、標準のGT-R(2020年モデルはまだ試乗してないです)ならイケるかもしれない。真剣に考え始めています。

[筆者:国沢 光宏/撮影:日産自動車]

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日産 GT-R NISMO 2020年モデル[4WD] 主要スペック

日産 GT-R NISMO 2020年モデル[4WD] 主要スペック<欧州仕様>
車種名日産 GT-R

グレード

GT-R NISMO

価格[消費税込]

ーー円(未定)

全長×全幅×全高

4,690mm×1,895mm×1,370mm

ホイールベース

2,780mm

駆動方式

フロントミッドシップ
独立型トランスアクスル4WD(ATTESA E-TS)

車両重量

1,720kg

前後重量配分

前54%/後46%

乗車定員

4名

エンジン種類

VR38DETT V型6気筒 DOHC
IHI製大容量インテグレーテッドターボチャージャー(NISMO専用GT3タービン)

総排気量

3,799cc

エンジン最高出力

441kW(600PS)/6,800rpm

エンジン最大トルク

652Nm/3,600~5,600rpm

トランスミッション

デュアルクラッチトランスミッション(デフ一体型トランスアクスル方式)

使用燃料

無鉛プレミアムガソリン

サスペンション形式

(前)ダブルウィッシュボーン式/(後)マルチリンク式

タイヤサイズ

(前)255/40ZRF20 XL/(後)285/35ZRF20 XL
Dunlop SP Sport Maxx GT600 超高性能ランフラットタイヤ

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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