GM、サターン売却白紙に

GMは、サターンをアメリカ自動車販売大手ペンスキー・オートモーティブ・グループ(Penske Automotive Group)に買収することで暫定合意していたが、30日、交渉を打ち切ったと発表した。GMはサターンの売却をあきらめ、今後、関連事業を段階的に縮小することにした。

今年6月の暫定合意では、GMがサターン車を生産しペンスキーへ供給。GMが生産を停止した後は、ペンスキーがGM以外の自動車メーカーに生産委託するという内容だった。しかし、ペンスキー側が他の自動車メーカーから自動車生産の協力が得られず、買収は事実上、不可能になった。

【米ゼネラルモーターズ社長兼CEOフリッツ・ヘンダーソンによるコメント】

我々は、Penske Automotive Group (PAG)が、「サターン」の買収に向けたGMとの話し合いに終止符を打つ決断に至ったことを知りました。これは非常に残念なニュースです。この何ヶ月間、何百人という献身的な従業員やサターン販売店の皆様方が、新生「サターン」の実現に向けて必死に取り組んできました。PAGの発表によると、彼らのこの決断は、GMや「サターン」販売店とのやりとりに原因があるのではなく、GMとの製造契約が終了した後の新たな製品の製造元が確保できないことが理由とのことです。

このPAGの決断を受け、GMは、「サターン」販売店とGMが先日締結した段階的縮小合意に基づき、「サターン」のブランドおよび販売店網を段階的に縮小して参ります。この合意内容に従い、縮小のプロセスについては、近いうちに決定しご報告して参ります。 このプロセスの進行中も、「サターン」販売店では、車の販売およびオーナーの皆様へのサービスを引き続きご提供して参ります。縮小プロセスの完了後は、GMの他の販売店が、「サターン」の車両サービスを担当させていただくことになります。この縮小プロセスの次のステップについては、近日中にお客様にお伝えして参ります。

この度の残念なニュースは、我々が「サターン」ブランドの新たな幕開けの成功を願っていた最中に届けられました。今後数ヶ月間、当社は販売店と連携をとって、「サターン」のお客様が確実に、移行先のGMの他の販売店にてケアを受けられるよう取り組んで参ります。そして、「サターン」の新たなスタートの実現に向けて必死に取り組んでくださったGMの従業員の皆様一人ひとりに、そして「サターン」各販売店の皆様にも、心より感謝申し上げます。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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