激売れの最上級ミニバン「トヨタ 新型アルファード」の“本当の燃費”を測ってみた(1/5)

激売れの最上級ミニバン「トヨタ 新型アルファード」の“本当の燃費”を測ってみた
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新型へのモデルチェンジで名実ともに“高級ミニバン”に

「トヨタ アルファード」、そして先代モデルから加わった「トヨタ ヴェルファイア」は、もともと日産が初代「エルグランド」で切り開いた大型ミニバンというジャンルにおいて、今や代名詞ともいえる存在に成長したモデルである。

さらに近年では、トヨタの高級車として代表的な存在である「クラウン」とは異なる、ミニバンジャンルにおける高級車としても認知されつつある。

トヨタ アルファード・ヴェルファイア

2015年1月に登場した3代目「アルファード」、2代目「ヴェルファイア」の現行モデルも、「押し出しの強いスタイルを持つ、高級ミニバン」というコンセプトは初代モデルからそのままだが、前述したようにミニバンであることに加え高級車という要素も盛り込むべく、開発においては「大空間高級サルーン」というキーワードが掲げられている。

その一例としては、走行性能向上のためのボディ剛性の強化、静粛性の向上、リアサスペンションを部品点数が多くコスト高になる代わりに上質なハンドリングや乗り心地の実現に寄与するダブルウィッシュボーン式への変更(先代モデルまではトーションビーム式という比較的簡素な構造だった)、助手席のスーパーロングスライド機能の設定などが挙げられる。

トヨタ アルファード

さらに、現行のアルファード&ヴェルファイアではミニバンの性格を大きく左右する「全高」において、競合車となるエルグランド(1,800mm台前半)、オデッセイ(約1,700mm)に対し、ほぼ従来通りの1,800mm台後半をキープしていることも大きな特徴となっている。

アルファード&ヴェルファイアのラインナップは、エンジン、トランスミッションといったパワートレーン系はCVTと組み合わされる売れ筋の「2.5リッターNA」、6速ATと組み合わされる「3.5リッターV6」、2.5リッターNAに前後にモーターを加えた4WDとなる「ハイブリッド」の3つが設定される。

今回は、2.5リッターNAのアルファードで燃費測定を実施!

トヨタ アルファード

今回は、アルファードの「2.5リッターNA」で燃費テストを実施した。ヴェルファイアについてはハイブリッドモデルで燃費を計測しており、そちらについては次回掲載予定だ。

先代モデルの2.4リッターNAの後継となる世代の新しいエンジン(182馬力、24.0kg・m)で、FF車にはメーカーオプションという形でエアコンの構成部品の1つであるエバポレーターに蓄冷材を備えることでエアコン使用中のエンジン停止時間の延長に寄与する「蓄冷エバポレーター」を内蔵するアイドリングストップが設定されている(5万6,160円、4WDには標準装備)。

結果、カタログに載るJC08モード燃費は代表的なところでFFのアイドリングストップ無しが「11.6km/L」、FFのアイドリングストップ装着車が「12.8km/L」、4WDが「12.0km/L」という数値を誇り、今年4月から基準が大幅に厳しくなったエコカー減税においては、4WDも含め2.5リッターNAはアイドリングストップの有無にかかわらず全グレードが重量税25%、取得税40%軽減が適応となる。

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今回の燃費テストでは、2.5リッターNAエンジンを搭載するバリエーションの中では高級グレードとなるG(7人乗り、オプションのアイドリングストップ装着車、車両本体価格399万5018円、JC08モード燃費12.8km/L)を起用。

なお、アイドリングストップはノーマルとアイドリングストップ時間が延長する方向になるロングの2つのモードがあるが、今回はノーマルを選択した。

テストは8月20日(木)の午前11時頃に開始し、午後7時半頃に帰京するというスケジュールで、前述のヴェルファイアハイブリッドと同時に実施。

天候は曇り時々雨、最高気温は今年の夏としては低めの27度程度であったが湿度は高めで、交通の流れは5(ご)・10日(とうひ)ということもあってか市街地の混雑はかなり激しいものであった。

燃費測定の基本ルール

・燃費の測定は、車両に純正搭載されている車載燃費計を使用

・スピードは流れに乗ったごく一般的なペースで走行

・車両の状態もエアコンは快適に過ごせる温度(オートエアコンなら25度)に設定

・走行モードが選択できる場合にはノーマルモードを選んで走行

試乗ルート1「高速道路」

試乗ルート1「高速道路」

首都高速都心環状線芝公園ランプから首都高湾岸線を経由し、東京湾アクアラインから最近開通した圏央道の茂原長南インターに向かうというルート。

道路にアップダウンは少なく、流れは区間全体を通しおおよそ80km/h程度。道のりは約70km。

試乗ルート2「郊外路」

試乗ルート2「郊外路」

茂原長南インターを降り、国道409号線を西に進み、交差する国道297号線を北上し、東京湾に近い千葉県市原市内の国道16号線まで向かうルート。

道路にアップダウンは少なく信号があまりない上に走行中の流れも良く、好燃費が期待できる区間と言える。道のりは約30km。

試乗ルート3「市街地」

試乗ルート3「市街地」

千葉県市原市の国道16号線から国道357号線、途中から片側1車線になる国道14号線、都県境から蔵前橋通りを経由し、オートックワン編集部に戻るルート。スムースに流れることは少なく、渋滞路が多くを占める区間だ。

平均時速は15~18km/h程度で、イメージとしては混んだ東京都内の道に近い。道のりは約55km。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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