三菱 新型 アウトランダー 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
背が高く重いSUVを「普通に乗りこなせる」ことの凄さ
「普通のクルマですね」
「そうですね。確かに普通です」
編集担当者と私のこのような会話から、三菱の新型「アウトランダー」の試乗はスタートした。
短い会話からは、平凡なクルマと受け取られるかも知れない。あるいは「ちゃんと試乗しなさいよ」と叱られるかな。 だから注釈が必要なのだが、「普通に運転できるSUV」は意外に少ない。
まずは背が高い。新型になったアウトランダーは最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)が215mm。全高は1680mmに達する。フリードなどのミニバンに近い数値だ。
ボディも重い。新型アウトランダーは軽量化も行ったが、試乗した4WD 24G ナビパッケージの車両重量は1530kg。これもミニバンに匹敵する重さだ。装着されていたアルミホイールとタイヤは18インチ(225/55R18)で、やはり軽くはない。
ランエボでお馴染みの「S-AWC」、その効果は!?
SUVは基本的に走行性能や乗り心地で不利な条件を抱えるが、新型アウトランダーは、ごく普通のクルマとして馴染みやすい運転感覚を備える。何気なく走れてしまうが、実は大切な特徴だ。
特に感心したのが乗り心地。低い速度域でも、路面の細かなデコボコをあまり拾わない。SUVらしく、リラックスできる乗り味に仕上げた。
高重心のSUVで乗り心地が快適となれば、走行安定性が気になるが、峠道に乗り入れてもバランスが良い。相応にボディを傾かせるが、挙動の変化が穏やかに進んでリラックス感覚を保てる。
特に試乗車には、メーカーオプションとして8.4万円で用意されるS-AWCが装着されていた。同じ名称の装備は、三菱を代表する4WDスーパースポーツセダン「ランサー エボリューション X」にも付く。ただしランエボとは違い、後輪左右の駆動力配分を可変させる機能はないが、前輪側にアクティブフロントデフを採用。多板クラッチを用いることで、LSD(リミテッド・スリップ・デフ)の効果を発揮する。
走行状態に応じて4輪を独立して制動し、旋回軌跡の拡大を抑えることも可能。標準装着される横滑り防止装置と相まって、走行安定性を高めている。
速度を少し高めてコーナーを曲がっても、車両はしっかりと内側を向く。この時、危険回避のためにアクセルを閉じたりブレーキングを強いられても、後輪の横滑りには移行しにくい。乗り心地を犠牲にせず、高い走行安定性を実現させた。
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